200903



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事例担当者のイニシャル[HELP]H.M
事例研究のタイトル[HELP]給食時スプーンを投げる行動をなくす。
事例の概要[HELP]情緒不安定な時や視覚的に目立つものなど、きっかけは様々だが身の回りにあるものを投げたり倒したりする。その行動は給食時に多く見られ給食を食べる時に使用するスプーンを投げ給食が中断することが多い。
対象児のプロフィール[HELP]小3(8歳) 男 ダウン症

新版K式発達検査2001 検査日 平成21年3月1日
  姿勢・運動1歳6ヶ月 認知・適応1歳2ヶ月        
言語・社会7ヶ月 全領域1歳2ヶ月
指導者の役割と人数[HELP]指導者A H.M
指導者B M.K 
長期目標[HELP]スプーンですくいご飯を食べることができる。
短期目標[HELP]給食を食べた後、投げずにスプーンを置くことができる。
標的行動(増やしたい行動)[HELP] 給食を食べた後、スプーンをスプーン置きに置く。
標的行動(減らしたい行動)[HELP]給食時、スプーンを投げる。
標的行動を取り上げる意義[HELP]家庭や学校での食事以外にも様々な場面でスプーンや食器を投げることがあるので、本児に正しい行動を教え保護者の負担を少しでも軽減する。
問題の推定原因[HELP]1.投げる行動が習慣化されているから。
2.スプーンの置き方がわからないから。
想定される解決策[HELP]1.投げる行動を未然に防ぎ、その行動を成功させない。
2.正しい位置にスプーンを置く行動を教える。
選択した原因と解決策[HELP]原因2.投げる動作が習慣化されているから。
解決策2.投げる行動を未然にふせぐ。
     
般化を狙う場面[HELP]給食時間、家庭での食事時間、外食での場面
指導場面[HELP]給食室
指導手続き[HELP]給食指導として次の手順で行う。
1. 教員がスプーンで給食をすくい器にのせる。
2.本児と一緒にスプーンを持ち本児の口の前まで運ぶ。
3.本児がスプーンを口に入れる瞬間に手を放す。
4.食べた後スプーンを口から出す時に再びスプーンを持つ。
5.本児と一緒にスプーンをスプーン置きに置く。

介入
1.教員がスプーンで給食をすくい器にのせる。
2.本児と一緒にスプーンを持ち本児の口の前まで運ぶ。
3.本児がスプーンを口に入れる瞬間に手を放す。
4.食べた後スプーンを口から出す時に再びスプーンを持つ。
5.本児と一緒にスプーン置きに持っていき、スプーン置きから高さ4センチ(机上右端に高さがわかるようにメモリをつける)のところで手を放す。

※1〜5の動作を行い、5日間1度も投げる行動がでなかったらスプーン置きからの高さを2センチずつ高くしていく。高さ4センチ(介入1)からはじめ最終的に口からスプーン置きまでの距離16センチ(介入7)のところで手を放すようにする。
利用可能な好子[HELP]「上手」という褒め言葉
タッチ
教材教具など[HELP]固定された器、固定されたスプーン置き、スプーン(紐で机と結びつけている)
記録の取り方[HELP]・食べ始めから、12時20分まで時間で標的行動の記録を行う。
・正反応数を、スプーンですくった総数で割り、パーセンテージでグラフ化する。
指導期間と達成基準[HELP]ベースライン 2009/10/14〜2009/10/30
指導期間   2009/11/11〜2010/2/5
達成基準   正反応率100%が5日間連続
   
結果[HELP] ベースライン測定時の正反応率は平均で98.5%であった。介入1〜介入7までの正反応率は100%であった。

介入1 正反応率は100%
介入2 正反応率は100%
介入3 正反応率は100%
介入4 正反応率は100%
介入5 正反応率は100%
介入6 正反応率は100%
介入7 正反応率は100%
考察[HELP] ベースライン測定時の正反応率は平均98.5%であった。これはベースライン測定以前にエラーレスで指導を実施していたことが影響しているかもしれない。
 
 介入1〜介入7までの正反応率が100%であることから、スプーンを置くという行動が学習されたと考えられる。本児に正しい行動を習得させるにはその行動をミスすることなく反復して繰り返すことが有効だったと考えられる。

A:先行条件 B:行動 C:結果
周りが静か
耳ふさぎなし
教員の支援あり
好きな給食
スプーンを置く 次の給食が器に入る
称賛の言葉


記入日時 2009/10/26/17:06:34

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