201016



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事例担当者のイニシャル[HELP]mk
事例研究のタイトル[HELP]友達に「一緒に遊ぼう」ということができるための支援
事例の概要[HELP]学校での遊びの時間,うろうろとして時間ばかりを気にしている現状がある。わくわく広場には遊びに出るが,一人でポツンといることが多く,教員と会話をして楽しむことが多い。保護者からも友達の中で遊べるようになって欲しいとの要望もある。このため遊びの時間の過ごし方について考えていこうと考え,この事例を取り上げた。
対象児のプロフィール[HELP]小学部6年
男子
知的障害
wisc−サード発達検査 言語性IQ51 動作性IQ48 全検査IQ44
(平成22年6月)
指導者の役割と人数[HELP]担任2名
長期目標[HELP]友達に「一緒に遊ぼう」ということができる
短期目標[HELP]誰とどこで何をして遊ぶかを担任に伝えてから遊びに行くことができる
標的行動(増やしたい行動)[HELP]友達と一緒に遊ぶ
標的行動(減らしたい行動)[HELP]休み時間に一人でうろうろすること
標的行動を取り上げる意義[HELP]本児は,やや消極的なところがある。何事にもやる前からできないと思い込んでしまいやらないことが多い。何事にも自信を持って取り組んでほしいと思っている。自分の思いを伝える場面が増えればと思い取り上げた。
問題の推定原因[HELP]家での遊びは,ゲームが中心のため,友達と一緒に何かをして遊ぶ機会が少ない。
想定される解決策[HELP]友達と一緒に遊べる手段(トランプ・カルタ・ゲーム等)がたくさんあれば,友達を誘いに行くことができるのではないかと考えた。
指導場面[HELP]休み時間
指導手続き[HELP]1 遊びに行く前に遊び選択ボードを教員が提示する
2 行きたい場所と遊びたい人を選択したから遊びに行く
3 初めの3日間は教員が一緒に行き,誘うときに声かけ等のプロンプトを行う
4 3日目以降は教員は3メートル離れた位置に立つ。30秒経っても誘うことができなければプロンプト(声かけ)を行う
利用可能な好子[HELP]賞賛のことば
教材教具など[HELP]遊び選択ボード
記録の取り方[HELP]1日の遊び時間の中でプロンプトが必要であった回数をカウントする
指導期間と達成基準[HELP]平成23年

達成基準
プロンプトなしで遊びに誘うことが5日連続でできれば達成とする

記入日時 2010/12/27/11:53:59

事例担当者のイニシャル[HELP]CI
事例研究のタイトル[HELP]小学部高学年の知的障害児が友だちに「一緒に○○しよう」と遊びに誘うための支援
事例の概要[HELP]休み時間,わくわく広場へは遊びに行くが,ウロウロして時間ばかりを気にしていることが多い。友だちと一緒に遊ぶことは少なく,友だちの遊んでいる様子を見たり,教員と話したりして過ごしている。また,お手伝い活動にはすすんで取り組むが,教員が遊びに誘っても断ることが多い。一方,家庭ではゲームをして過ごすことが多い。以上のことから,友だちと一緒に遊べるようになってほしいという保護者の要望があり,この事例を取り上げた。
 指導期間が短いことから,合同生活単元学習の時間に設定し,友だちや遊びも限定した中で遊びに誘うことができればと思い,指導を進めることとした。

対象児のプロフィール[HELP] 小学部6年 男児 Nさん 知的障害
 WISC3(言語性IQ:51 動作性IQ:48 全検査IQ:44)
長期目標[HELP]友だちに「一緒に○○しよう」と言って遊びに誘うことができる。
短期目標[HELP]設定遊びの時間(合同生活単元学習)に,友だちに「一緒に○○しよう」と言うことができる。
標的行動(増やしたい行動)[HELP]設定遊びの時間(合同生活単元学習)に,友だちに「一緒に○○しよう」と言うことができる。
標的行動を取り上げる意義[HELP]設定遊びの時間であれば,友だちや場面が限定されているため,友だちを誘って遊ぶことができるという成功経験ができやすい。成功経験を積み重ねることで休み時間に般化させやすいと考えた。
事例に関する情報[HELP]休み時間は広場へ行くが,遊具で遊んだり,友だちと一緒に遊ぶことなく,一人でウロウロしている。次の始業時間を気にして時計ばかりを見ている。教員が遊びに誘っても断ることが多い。家庭では一人でゲームをして過ごしている。
問題の推定原因[HELP]1.友だちが遊んでいるのを見るのが好き。
2.教員に声をかけられ,話ができる。
3.常に時計がみることができる。
4.友だちと一緒に遊ぶ,遊びを知らない。
想定される解決策[HELP]1.友だちと遊ぶ時間を設定する。
2.教員と一緒に遊ぶ。
3.時計を携帯する。
4.友だちと一緒に遊ぶ,遊びを提供する。
選択した原因と解決策[HELP]原因1.友だちが遊んでいるのを見るのが好き。
  4.友だちと一緒に遊ぶ,遊びを知らない。

解決策1.友だちと遊ぶ時間を設定する。
   4.友だちと一緒に遊ぶ,遊びを提供する。
般化を狙う場面[HELP]休み時間
指導場面[HELP]合同生活単元学習の時間
指導手続き[HELP]1)ペアになって遊べるゲーム(ロボットゲーム・神経衰弱・風船バトミントン)の写真カードを3種類と「○○ちゃん・くんいっしょに□しよう」の文字カードを準備する。
(2)Nさんにゲームとペアの相手を選ぶように促す。
(3)1回目は文字カードを指さし,教員が手本を見せる。言うことができたら,褒めて選んだゲームに取りかかる。2回目以降は,5秒待ち,言うことができたら褒めて選んだゲームに取りかかる。言うことができなかったら,プロンプトを出す
利用可能な好子[HELP]教員の賞賛
好きなゲーム
教材教具など[HELP]ペアになって遊べるゲーム(ロボットゲーム・神経衰弱・風船バトミントン)
ゲームの写真カードを3種類と「○○ちゃん・くんいっしょに□しよう」の文字カード
記録の取り方[HELP](1)自発的に相手に向かって「○○ちゃん・くん □しよう」と言うことができた・○
(2)部分的に言うことができた・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・△
(3)教員からのプロンプトが必要であった・・・・・・・・・・・・・・・・・・・×
指導期間と達成基準[HELP] 5回連続で自発的に言うことができたら達成とする。
結果[HELP] 1回目,友だちに「いやだ」と言われたが,違う友だちCに手がかりのカードを見ながら自発的に言うことができた。指導2日目から手がかりの文字カードを見なくても,自発的に言うことができた。
┌──────┬───┬───┬──────────┐
│  指導日 │ 結果│ 誰に │   ゲーム │
├──────┼───┼───┼──────────┤
│ 1月20日 │ × │ B │ ロボットゲーム │
├──────┼───┼───┼──────────┤
│ 1月20日 │ ○ │ C │ ロボットゲーム │
├──────┼───┼───┼──────────┤
│ 1月27日 │ ○ │ C │ ロボットゲーム │
├──────┼───┼───┼──────────┤
│ 2月10日 │ ○ │ C │ 神経衰弱 │
├──────┼───┼───┼──────────┤
│ 2月17日 │ ○ │ C │ ロボットゲーム │
├──────┼───┼───┼──────────┤
│ 2月24日 │ ○ │ B │ 神経衰弱 │
└──────┴───┴───┴──────────┘
考察[HELP] 場面を設定したこと興味のあるペアとなって遊べるゲームを準備したこと・選択できるようにしたことが目標達成につながったと考えられる。
 今後は友だちを誘って一緒にできる好きな遊びを増やして行くことが優先的課題であると考えている。また,標的行動を今後休み時間に般化させるためには,場面や遊び,友だちなど細かく指導内容を設定しておくことや友だちにも教員が介入しておく必要がある。
 この事例を通して,休み時間の過ごし方について考えさせられた。休み時間,本児にとっては広場でウロウロして過ごすことが何よりの楽しみだとすれば,そこに指導の必要性があるのかどうか考えていかなければならない。友だちとの関わりを増やす指導をするのであれば,お手伝い活動や係活動で指導した方が良いと考えられる。 

指導前
A:先行条件 B:行動 C:結果
休み時間
わくわく広場
友だちが遊んでいる  
教員がいる
時計がある
ひとりでウロウロする 友だちが遊んでいるのを見ることができる(↑)(?)
教員に話しかけられる(↑)
教員と話ができる(↑)
常に時計を見ることができる(↑)
次の授業に遅れない(↑)

指導後
A:先行条件 B:行動 C:結果
合同生活単元学習の時間
教室
興味のあるペアとなって遊ぶゲーム
好きな友だち  
ゲームの選択ボード
友だちに「一緒に○○しよう」と言う 好きなゲームができる(↑)
友だちと一緒にゲームができる(↑)
教員に褒められる(↑)

FILE 176_210_1.pdf
発表原稿

記入日時 2011/03/30/14:54:15

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