201220



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事例担当者のイニシャル[HELP]K,N,T
事例研究のタイトル[HELP]小学部中学年の肢体不自由児が給食時にスプーンを渡して要求を伝えるための支援
事例の概要[HELP] Jさんは発語はないが発声はある。名前を呼ぶと笑顔が見られたり、「んー」と声が出たりすることがある。視線が合うことが少なくコミュニケーションがはかりにくい。対人関係において、「人と関わると楽しいな」という気持ちが育っていって欲しいと思っている。やりとりの出発点として、まずは伝えたいことを何らかの方法で相手に伝える手段の獲得を目指して取り組んだ。

対象児のプロフィール[HELP]小学部4年 女児 Jさん 精神運動発達遅滞
 遠城寺式・乳幼児分析的発達検査結果:移動運動 1歳3ヶ月
                   手の運動 8ヶ月半
                   基本的習慣9ヶ月半
                   対人関係 8ヶ月半
                   発語   9ヶ月半
                   言語理解 11ヶ月半(平成25年2月)
 S-M社会生活能力検査:1歳0ヶ月(平成25年2月)
指導者の役割と人数[HELP]3名
長期目標[HELP]長期目標:出席をとる場面で名前を呼ばれたら教員の手に手を伸ばすことができる
短期目標[HELP]短期目標:給食時にスプーンを渡して教員に要求を伝えることができる
標的行動(増やしたい行動)[HELP]給食時にスプーンを渡して教員に要求を伝えることができる
指導場面[HELP]教室・自立活動,給食の時間
指導手続き[HELP]【ベースライン】
(1)教員がスプーンで食材をすくって口元へスプーンを持っていく。
(2)口をあけたら食材を口に入れる
【スプーンを提示して要求を伝える指導】
《給食時》
 食べ始めの3口で指導を行う。
(1)給食を見せる
(2)スプーンを見せながら「スプーンを渡してください」と言う
(3)スプーンを机上に提示する
(4)「スプーン下さい」と声をかける
(5)スプーンに手が伸びるまで待つ(3分)
(6)3分待っても手が伸びない場合は前からスプーンをとって前にいる教員に手渡すよ  うにガイダンスを行う
(5)3分以内にスプーンに手が伸びた場合はすぐに食材を口に入れる
   4口めからエラーレスで10回指導を行う。
  その後は,ベースライン時と同じように行う。
《自立課題の時間にも指導時間を設定(1月8日〜11日)》
  卵ボーロ3個を使って給食と同じ手続きで行った。
記録の取り方[HELP] 3分以内にスプーンを手渡すことができたら○
 3分以内にスプーンを手渡せなければ×

指導期間と達成基準[HELP]<指導期間>
11/22〜1/17
<達成基準>
3分以内にスプーンを手渡すことが3回連続で3日間連続できたら達成
結果[HELP]指導を進めていて,3回連続でスプーンを渡すことができた日もあるがなかなか達成しなかった。要求のためにスプーンを手渡しているかどうかがはっきりしなかった。そこで1月8日より個別で行っている自立活動の時間に指導時間を変更して行った。自立活動での指導は初日から3日間連続してスプーンを教員に手渡すことができ,目標を達成した。
1月15日より自立活動の時間での指導と平行して給食時にも指導を行った。給食の場面でもスプーン提示後3分以内にスプーンを教員に手渡すことができた。
また,指導後に教員とのやりとりができる場面が急激に増え,長期目標としていた朝の会の出席をとる場面で名前を呼ばれたら教員の手に自分の手を伸ばすことができるという目標も達成した。
考察[HELP]今回の指導でJさんはスプーンを渡すことによって,食べること
ができるという一連の流れの中でスプーンを渡すと好子が得ら
れるというつながりと意味がわかりこの行動を身につけることが
できたと考えられる。またスプーンを教員に渡すという他者のや
りとりの中でスプーンを渡すと食べることができるだけでなく賞賛
され,自己肯定感を持つことによって,人との関わりを心地よいと
感じることができたのだと考えられる。今後Jさんの好子をたくさん
探しそれを手がかりに他者とのやりとりの楽しさや要求が伝わる
ことの喜びを感じて,コミュニケーションのスキルが向上できるよう
に取り組んでいきたい。

現状のABC分析
A:先行条件 B:行動 C:結果
給食の時間
目の前に教員の持ったスプーンあり
目の前に給食あり
机上にスプーンの提示なし
口をあける 賞賛なし(↓)
食べることができる(↑)

指導後のABC分析
A:先行条件 B:行動 C:結果
給食の時間
課題の時間
スプーンの提示あり
目の前に給食あり
スプーンを渡す 食べることができる(↑)
賞賛される(↑)

記入日時 2013/03/28/11:38:40

事例担当者のイニシャル[HELP]ND
事例研究のタイトル[HELP]特別支援学校中学部の生徒が朝、教員に出会ったときに自分から「おはようございます。」と挨拶をするための支援
事例の概要[HELP]特別支援学校中学部で自立活動の時間にSSTを学んでいる生徒30名は、全員発語能力があるが、教員に対しても友だち感覚で話をしてしまったり、自分から気持ちを伝えることが苦手であったりする。
また、自立活動の時間では適切な言葉や行動を学んでも、学んだことが般化せず、他の場面では不適切な言葉が出たり、友だちとトラブルになったりする。

記入日時 2013/03/27/17:30:56

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