201225



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事例研究のタイトル[HELP]中学部3年生自閉症児が作業中に停滞する時間を減らす指導

FILE 275_296_1.ppt
春の講座ポスター発表用スライド
記入日時 2014/01/06/10:07:54

事例担当者のイニシャル[HELP]FT
事例研究のタイトル[HELP]中学部3年生自閉症児が作業中に停滞する時間を減らす指導
事例の概要[HELP]自立してできるはずの活動でも活動中に止まってしまうことがあり,スムーズな時は10分で終える活動に30分以上かかったりするなど,かかる時間に大きなムラがみられる。
 指さし等の教員からのプロンプトにより,活動を再開することができる時もあるが,またすぐに固まることも多い。プロンプトの頻度が増えると混乱して不安定になることもあり,教員は基本的にはプロンプトを出さずに待つように対応している。その結果,待っていると何分も経ってしまう。そこで作業中に停滞する時間を減らすことができればと考え,指導を開始した。
対象児のプロフィール[HELP]・中学部3年生自閉症児
・<PEP-R>発達年齢:3歳7ヶ月、めばえ4歳1ヶ月(H22.3.16)
・二〜三語文でのことばによる表出があるが,独特な表現でのコメントが多く,自発的な要求が少ない。PECSを使って要求を伝える練習をしている。
・受容面では単語程度の簡単な言語指示には応じることができるが,エコラリアも多い。
・スケジュールは写真やイラストによる全日スケジュールを使用している。
・お菓子をバックアップ好子としたトークンエコノミーシステムを活用している。トークンは書く活動をやり終える毎にもらえるように設定し,3つ貯まることでお菓子と交換している。
・身体的ガイダンスが苦手で避けようとしたり,笑い出したりする。
・指示待ち傾向が強く,「できたなぁ」と確認を求めてくる様子がみられる。指示が多くなると固まって動かなくなる,笑い出す等,混乱した様子がみられる。
・修正や指示されることが苦手で修正された後,修正された箇所以外もできなくなる等の混乱がみられる。
・情緒的に不安定になることがあり,物を投げる,物を壊す,腕を激しく回す,独語が増える,笑いが止まらなくなる,座り込む,泣き叫ぶ,壁を蹴る等の様子がみられる。不安定な時には,自分でカームダウンエリアへ入ることを要求することもあるが,要求できず教員が促すこともある。
・学校の併設の自立生活支援センターで集団生活をしている。
指導者の役割と人数[HELP]担任1名
教科担任1名
長期目標[HELP]決められた時間以内に決められた作業量を終えることができる。
短期目標[HELP]牛乳パック切りの作業を10分間停滞せずに行うことができる。
標的行動(増やしたい行動)[HELP]牛乳パック切りの作業を10分間停滞せずに行うことができる。
標的行動(減らしたい行動)[HELP]牛乳パック切りの作業中、手が止まる。
標的行動を取り上げる意義[HELP]どの活動においても止まってしまうことが多くみられる。そういった時に教員が指示を出すことで混乱したり,不安定になることの要因となったりしてしまう。スムーズに活動を進めることができるようになることで防ぐことができるのではないかと考えた。
事例に関する情報[HELP]かかる時間にムラのある活動はリサイクル作業(牛乳パック切り,ペットボトルの分別),陶芸の型抜き作業,空き缶つぶし作業,お手伝い活動(ファイリング,ハンカチたたみ,鉛筆削り)等,自立してできるよう設定されている活動。
時間がかかる時の様子は特にはじめるまでに時間がかかることが多い。ぼーっと無表情で一点を見つめ続け動作が止まった状態,指の皮を剥がしたり,材料で遊んだり違うことをしている状態,テンションが高く大声で笑い続けたり独り言を言い続ける状態などさまざまである。その中でも
問題の推定原因[HELP]・時間がかかってもトークンをもらえる。
・作業後にしたい活動がない。
・指の皮を剥がすのがおもしろい。
・材料で遊ぶのがおもしろい。
・トークンがたまるまで時間がかかる。
・すぐにごほうびをもらえない。
想定される解決策[HELP]・作業後に好きな活動を設定する。
・時間内にできた時だけトークンをもらえるようにする。
・遊びの種類を増やす。
・作業後すぐにごほうび(お菓子)ゲット。
選択した原因と解決策[HELP]・作業後すぐにごほうび(お菓子)をもらえるようにする。
般化を狙う場面[HELP]・陶芸作業等、他の作業場面
・お手伝い活動場面
指導場面[HELP]対面学習場面
指導手続き[HELP]【ベースライン】
1日1回指導場面を設定する。
1,スケジュールに対面課題場面を設定しておく。
2,材料(牛乳パックの片)が入ったかご,切った物を入れるかご,はさみを机上に並べておく。
3,本児が席に着いたら横に立ち,「切ってください」と指示する。
4,かごに入った材料が全て無くなったらトークンを手渡す。
<記録方法>
10分間で切った枚数を記録する。
【介入1】
1日1回指導場面(10分間)を設定する。
1,スケジュールに対面課題場面を設定しておく。
2,切った物を入れるかご,はさみを机上に並べておく。
3,本児が席に着いたら10分間の計測を開始。
4,本児の横に立ち,オレンジジュースを見せ,かごに牛乳パックの片を1枚入れる。
51枚切り終えたらオレンジジュースが入ったコップを渡す。
6,ジュースを飲み終えたら,すぐ材料を一枚かごにいれる。
7,4〜6を繰り返す。
8,10分経ったら「終わりです」と伝え,トランジッションカードを手渡す。
【介入2】
1日1回指導場面(10分間)を設定する。
1,スケジュールに対面課題場面を設定しておく。
2,切った物を入れるかご,はさみを机上に並べておく。
3,本児が席に着いたら10分間の計測を開始。
4,本児の横に立ち,好きなお菓子やジュースを2種類見せ「どっち?」と聞き選択させる。
5,選択した食べ物を見せ,かごに牛乳パックの片を1枚入れる。
6,1枚切り終えたら選んだ食べ物を渡す。
7,食べ終えたら,材料を一枚かごにいれる。
8,4〜7を繰り返す。
9,10分経ったら「終わりです」と伝え,トランジッションカードを手渡す。
利用可能な好子[HELP]ジュース、チョコレート、ラムネ、飴 、プリン、お菓子
教材教具など[HELP]牛乳パックの片(切り取る線が入った物)、好きな食べ物(ジュース、お菓子、プリン等)、かご、はさみ
記録の取り方[HELP]10分間で切った枚数を記録する。
指導期間と達成基準[HELP]平成24年10月16日〜

記入日時 2013/01/31/17:46:43

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