200713
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事例担当者のイニシャル
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事例研究のタイトル
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中学部男子生徒が気になる女子生徒と適切に関わるための支援
事例の概要
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休み時間等に特定の女子生徒を見かけるとパターン化した言葉かけを行う。それが頻繁になり、制止されると混乱してしまうことがある。この不適切な関わりを軽減していきたい。
対象児のプロフィール
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中学部2年、男、自閉症、
諸検査結果 WISC3 言語性IQ47 動作性IQ87 全検査IQ63
パターン的な会話や対人行動が多い傾向にある
指導者の役割と人数
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指導者A:T.K(担任)
指導者B:I.S(担任)
指導者C:T.A(教科担任)
以上3名
長期目標
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自発的なコミュニケーションスキルの向上を図る
短期目標
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他者への自発的な言葉かけのレパートリーを増やす。
標的行動(増やしたい行動)
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特定の女子生徒からの質問に適切に答える
標的行動(減らしたい行動)
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特定の女子生徒に対する不適切な言葉かけ
標的行動を取り上げる意義
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自分から友だちや教員へ言葉かけや関わりを持っていくことが好きであるが、それがこだわりになったり、不適切な言葉かけになったりする。それを制止されることがきっかけで混乱することもある。友だちとの適切な関わり方を身につけることで、人との関わり方のスキルや幅を広げていきたい。
事例に関する情報
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本生徒は、特定の友だちや教員にパターン的な言葉かけをすることで関わりを楽しんでいる。しかし、そのパターン的な言葉かけを繰り返し行う中で、それがこだわりになっていき、執拗に返答を求めるようになったり、特定の相手への言葉かけが頻繁になったり、思ったような返答がないときやその間を邪魔されるようなことがあると混乱してしまったりすることがある。
そこで、昨年度は特定の教員に対する不適切な言葉かけを減らすため、不適切な言葉かけに対しては反応せず、教員からの質問に答えることで、特定の教員との適切な関わりが持てるよう取り組んだ。その結果、教員に対する不適切な言葉かけは減っていった。しかし、その後、特定の女子生徒に対して「なんか言った?」「○○さん(ジャージの)ひもでとるよ」等の言葉かけが頻繁になっていき、何らかの返答を執拗に求めるようになった。また、それを見かねた他の男子生徒が止めにはいると、今度はその生徒に対して「△△くん、×(バツ)してくれ」等の言葉かけがパターン化していった。その後、思うような返答がかえってこないと「□□先生なんか大嫌いだ」と興奮してしまうこともあった。
特定の女子生徒への言葉かけは1日 〜 回程度生起しており、そのうち執拗になったり、混乱してしまう程になるのは、週に1回程度である。
昨年度と同じように女子生徒や男子生徒に不適切な言動には反応しないよう働きかけたが、生徒たちが全く反応をしないということは難しく、また生徒自身がとまどうことも多く一貫した対応は難しかった。
現在は、言葉かけが執拗になったら女子生徒に逃げてもらうよう対応しており、少しずつ混乱する場面は減ってきている。
同じ教室で学習する作業の学習時間の後に、言葉かけが頻繁になったり、その後混乱してしまったりすることが多い。
問題の推定原因
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・気になる生徒に関わりたいが他に適切な関わり方がわからない。
・女子生徒が反応してくれないこともあるが、返答があったり、うれしそうな表情をしたりすることもあり、部分強化されて、行動が維持されている。
・特定の相手に特定の言葉かけを繰り返し行っていく中で、こだわりになっている。
・制止されると他に関わり方がわからないから混乱してしまう。
・特定の女子生徒にとって反応しない(死人テスト)という対応は難しいが、決まった行動で反応するよう伝えておくと一貫した反応ができるかもしれない。
想定される解決策
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女子生徒にパターン的な言葉かけを繰り返し行ってきたら、逃げるよう伝える。
女子生徒から挨拶や質問などの言葉かけをしてもらい、適切な関わりの場を持つ。
選択した原因と解決策
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原因:特定の女子生徒に関わりたいが、パターン的な関わり方しか知らない。
特定の女子生徒が時々反応するため、部分強化され行動が維持している。
解決策:女子生徒にパターン的な言葉かけを繰り返し行ってきたら、逃げるよう伝える。
女子生徒から挨拶などの言葉かけをしてもらい、適切な関わりの場を持つ。
指導場面
[HELP]
休み時間
指導手続き
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本児が特定の女子生徒Sさんを見かけて、パターン的な言葉かけを繰り返し行ってきたら、それには応じず教員がSさんに指示して「おはよう」「朝ご飯何食べた?」などの言葉かけをしてもらう。挨拶や質問への返答が返ってきたら、「○○くん、次(の授業)なんだっけ?」といってそれぞれが次の活動に移動する。挨拶や質問に対する返答ではなく、同じフレーズを2回以上繰り返したら逃げる。
利用可能な好子
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チョコレート、ケーキ、ポテト、CD、DVD、アニメ(ブリーチ)
記録の取り方
[HELP]
本児がSさんに繰り返し言ったパターン的な言葉かけをした回数およびフレーズの回数を記録し、
1回の言葉かけで繰り返したフレーズ回数の平均値を出す。
挨拶や質問に適切に返答できた回数
指導期間と達成基準
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11月中旬
1回の言葉かけの時に繰り返したフレーズの回数が2回以下の日が3日間続いたら達成
Befor
A:先行条件
B:行動
C:結果
Sさんを見かけたとき
パターン的な言葉かけ
Sさんの返事があったりなかったり(↑)
何人かの男子生徒に制止される(↑)
教員に制止される(↑)
After1
A:先行条件
B:行動
C:結果
Sさんを見かけたとき
パターン的な言葉かけ
Sさんがいなくなる(↓)
反応が返ってこない(↓)
After2
A:先行条件
B:行動
C:結果
Sさんから挨拶や質問
Sさんの挨拶や質問に答える
Sさんからの反応あり(↑)
記入日時
2007/10/16/13:51:20
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