200730



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事例担当者のイニシャル[HELP]KO
事例研究のタイトル[HELP]活動途中の逸脱行動を減らす。
事例の概要[HELP]教師がすぐ側にいればスケジュールに沿って活動ができるが,少し離れた位置(1m〜2m)にいると逸脱して,机やダンボールに登ったり,マットの上に座り込んだりしてしまう。また、手を顔の前でヒラヒラさせて、自己刺激に入ることがある。無視していると5分〜40分後には自分から活動に戻ることが多い。
対象児のプロフィール[HELP]養護学校小学部5年生、男子、自閉症
S-M社会能力検査 1歳9ヶ月
その他の特徴
水遊び,高いところにのぼる(滑り台の上),追いかけっこ、手遊びなどが好き。手を顔の前でひらひらさせる行動があり,床や壁,おもちゃなどいろいろなものを叩いて遊ぶ。教室の鍵が開いているときには,すぐに外に出ようとする。教師が見ていないときには自分で鍵を開けて出て行くこともある。教室外での移動時にも頻繁に教師の隙を覗っており,突然走って逃げることがある。中庭のフェンスをよじ登り外へ逃げることもある。自分の思いと違うことなどがあると,相手の腕や顔を掻きむしり,泣くことがある。
指導者の役割と人数[HELP]学級担任2名のTT(クラスは6年生2名,5年生3名)
標的行動(増やしたい行動)[HELP]一人でスケジュールに沿って活動をする。
標的行動(減らしたい行動)[HELP]活動途中に机や段ボールに登る。床に座り込む。自己刺激。
標的行動を取り上げる意義[HELP]少しでも目を離せば教師の側から逃げ出したり,教室から出て走っていなくなることがあるので,片時も本児から目が離せない状況である。自宅付近の施設で過ごしているときにも,抜け出していなくなったことがある。教師が側にいれば,指示に従ったり,スケジュールに沿って活動できることが多いが,教師がいないと逸脱することが多くなる。そのため,遊びやお手伝いなどの活動が制限されることが多くなっている。教師がぴったりと側にいなくても一人で活動ができるようになれば,今まで取り組んだことのないお手伝いや遊びを行うことができると考える。また,家庭においても,保護者の負担が軽減されると思われる。
事例に関する情報[HELP]スケジュールを確認するが,すぐにその活動場所に行かない。もしくは移動しても活動を始めない。活動内容,活動場所は理解できている。机に登ったり,机の後ろに回り込んで,教師との距離をとったり,遊びコーナーで本やおもちゃを触ったり,課題コーナーでクリップやコインなど音がするものを触ったり,特定のマットの上に座り込んだりする。教師が近づくとよけいに逃げるとき,すぐに活動に移るとき,じっとその場から動かないときがある。また,離れて観察していると,ちらちらと教師の方を見ているとき,わざとおもちゃや洗剤の容器を外に投げ捨てて,教師の注目を得ようとしているとき,指で本やダンボールを叩くことに集中してしまっているときがある。
問題の推定原因[HELP]1.教室に登れる机、座れるマット,その他触れたくなるグッズがある。
2.何をしてはいけないかがわからないから。
3.教師の注目を得たい。近くに来てもらいたい。
4.高いところに登る、手をひらひらさせる、先生から逃げる、水遊びをするなど、問題行動に内在す る刺激が好子になっている。
5.課題従事しても好子がない。
6.終了までに、時間がかかる活動が多い。
7.体を動かしていないので、課題に集中できない。
8.いつ終わっていいのか終わりが明確でない。
9.課題自体が嫌子である。

想定される解決策[HELP]1.登りそうな机がある場所には入れないように鍵をつける。マットは別の場所に移動させる。
2.写真、絵により、机やダンボールに登ること、マットに座ることが×だということを伝える。
2.登ってしまったときにはすぐに降りるよう強く伝える。
3.課題従事行動中に注目し、褒める。
3.他の場面で教師の注目や関わりを得る機会を設ける。休み時間に一緒に遊ぶ。
4.休み時間に走ったり、高いところに登ったり、教師と追いかけっこをしたりする時間を設ける。
4.課題従事行動自体に好子が内在するように、グラウンドをランニングする、サーキットに参加す  る、ペットボトルを洗うなどの活動を増やす。
5.課題が終了する度に褒める。
5.スケジュールを短くし、見通しが持てるようにする。活動→ごほうび。活動→ごほうび。
6.課題を短くして(洗濯干しの量を半分にし2回行う等)、活動途中に褒める。
7.先に体を動かす活動をしてから、お手伝いや自立課題を行う。
8.タイマーが鳴ったら終わりということを伝える。
8.チップを外していきなくなったら終わりということを伝える。
9.1つ1つの課題を短くする。
9.課題を選択してできるようにする。
9.簡単にできる課題を増やして、褒める。







指導場面[HELP]学校生活全般 教室
利用可能な好子[HELP]水遊び、お菓子(チョコ、ポップコーン等)、教師との関わり(追いかけっこ、手遊び)
目を見る、頭をなでる、耳を触る、中庭遊び(滑り台、回転遊具)

Before
A:先行条件 B:行動 C:結果
教師がいる
難しい課題あり
わけのわからない時間あり(プロンプトなし)
逸脱や攻撃をする(その場面で適切な行動:生起せず) 教師との関わり(↑)
課題をしなくてすむ(↑)
わけのわからない時間なし(↑)

After
A:先行条件 B:行動 C:結果
教師がいる
難しい課題あり
一定時間後のプロンプト
その場面で適切な行動(逸脱や攻撃:生起せず)

ほめ言葉(↑)
課題無し(↑)
プロンプトなし(↑)

FILE 57_69_1.xls
H君の5秒後プロンプト

データとグラフ:第一系列のタイトル: 
Baseline: ベースライン   Intervention1: 指導手続き1   Intervention2: 指導手続き2   Intervention3: 指導手続き3   Intervention4: 指導手続き4  
データとグラフ:第二系列のタイトル: 
Baseline: ベースライン   Intervention1: 指導手続き1   Intervention2: 指導手続き2   Intervention3: 指導手続き3   Intervention4: 指導手続き4  
記入日時 2007/11/15/19:05:25

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