200802



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事例担当者のイニシャル[HELP]Shiba
事例研究のタイトル[HELP]音楽の授業で離れて参加することを要求する
事例の概要[HELP]音楽の授業で離席がある。「てつだって」カードを教師に渡し要求すれば,離れて参加してもよいとしているが,自分から渡せることが少なく離席する頻度が多い。また,離れた後,自分から戻ってくることはない。
対象児のプロフィール[HELP]養護学校小学部4年生 女子 自閉症
指導者の役割と人数[HELP]指導者A:SK(担任)
指導者B:OK(担任)
長期目標[HELP]集団活動に離れて参加することを,「てつだって」カードを使用して要求できる。
短期目標[HELP]音楽の授業に離れて参加することを,「てつだって」カードを使用して要求できる。
標的行動(増やしたい行動)[HELP]音楽の授業に離れて参加することを,「てつだって」カードを使用して要求する。
標的行動(減らしたい行動)[HELP]音楽の授業で要求せずに離席する
標的行動を取り上げる意義[HELP]朝の会や朝会では,参加しながら「うた」の活動の時のみ,カードを用いて離れて参加することを要求し,終わったら自分で戻ってくることができている。(「うた」の活動も歌によって参加しているものもあり。)しかし,音楽の授業に関しては,離れたい時だけ伝えるということが難しい。今後,集団参加できる場面を増やすこと,嫌な時に嫌と伝えられる場面を増やしてほしいと考えて取り上げた。
事例に関する情報[HELP]音楽の授業で離席がある。制止や介入(名前を呼ぶ,座るカードを提示),無反応でも離席したまま。昨年度後期から,離れて参加,その場で参加,その場で刺し子やシール貼りをしながら参加の選択制とすると,毎回離れて参加を選択。自分の番は呼名が必要だが前へ出てくる。前へ出てくるが,横を向いて活動しない,途中で歩こうとすることもあった。また,活動後は席に戻らずに教師机のエリアやベランダの方へ行こうとすることが続いていた。
昨年度から集団活動で離席が見られ,朝の会や体育でも選択制を取り入れたが,音楽以外の集団活動では,その場で刺し子やシール貼りをしながら参加を選択して離席がなくなってきた。今年度より,トークン設定の手持ちスケジュールで参加できるようになった。朝の会に関しては,歌の活動の時は,「てつだって」カードを教師に渡して離れた場所で参加し,終わったら自分の席に戻ってくることができている。しかし,音楽の授業に関しては,「てつだって」カードを使用することはなく,離席する。
音楽は,9月までは最初から最後まで離れた場所で参加していた。10月後半から朝の会と同様の手持ちスケジュールを持って参加し,離席があった時,「てつだって」カードを教師が指さし,使用することを促している。
問題の推定原因[HELP]1 音楽の授業で座ってもいいことがないから。
2 どれだけ待てばいいかわからないから。
3 教師机のエリアが気になるから。
4 音楽が嫌な刺激だから。
5 離れたい時だけ伝えるということがわからないから。
6 音楽の活動の中で何の活動が離れたいのかわからないから。
7 音楽の席順が嫌だから。
8 カードを渡さなくても,Tの介入後離れられるから。
想定される解決策[HELP]1 座って参加できたらシールをためてトークン設定を行う。
1 座って参加できたら言語賞賛をする。
2・6 手持ちのスケジュールを持ち,流れを細かく提示する。
3 教師机のエリア入り口に事前についたてをおき,入れないようにしておく。
4 音楽を変更する。
5 「てつだって」カードの使い方を伝える。
7 席順をかえる。
8 カードを渡すとよいことがあるようにする(ごほうび)。
選択した原因と解決策[HELP]原因8 カードを渡さなくても,Tの介入後離れられるから。
解決策8 カードを渡すとよいことがあるようにする(ごほうび)。
般化を狙う場面[HELP]体育,ムーブメント
指導場面[HELP]音楽の時間 8組教室
指導手続き[HELP]・手持ちスケジュールの横に座って参加できたら○シールを貼っていく手持ちのスケジュールを使用する(現在,体育で使用しているものと同じ形)。
・○シールは3つ貼れるようにしておき,参加できれば○シール3つ,「てつだって」カードを使用して離れて参加できたら○シール2つ(カードを教師に渡した時1つ,活動が終わって戻ってこれた時に1つ),「てつだって」カードを使用してから立つことができたら○シール1つとする。
・手持ちスケジュールの上に「○すわる」「○しせい」「○てつだって→はなれてさんか」「×あるく」「×せんせいのへや」と写真,絵と文字で示しておく。
・スケジュールが1つ終わるごとに○シールを渡す。
・「てつだって」カードを渡さずに立った場合は,1回座るように指さしで促し,「てつだって」カードを指さすプロンプトを行う。
・離れた場所で参加し,その項目が終わって席に戻ってこない場合は,椅子を指さすプロンプトを行う。
・音楽の授業終了後教室に戻ってから,○シールの数を数えて,○シール15個以上ならトークンシール1枚,30個以上ならトークンシール2枚を渡す。
利用可能な好子[HELP]お手伝いのトークンでためている青シール,ドーナツ,「よくできました」という言語賞賛
教材教具など[HELP]手持ちスケジュール,「てつだってください」カード,トークン表

A:先行条件 B:行動 C:結果
音楽の授業
「せんろ」の曲の時
T後ろにあり
手持ち要求カードあり
手持ちスケジュールあり
端から2番目の席
楽器(木琴)あり
友だちの順番あり
要求せずに離席する ・離れられる(↑)
・Tの「てつだって」カード指さし(↑or−?)
・Tの椅子指さし(↑or−?)
・木琴の音遠くなる(↑)

A:先行条件 B:行動 C:結果
音楽の授業
「はじめましょう」の歌の時
T後ろにあり
手持ち要求カードあり
手持ちスケジュールあり
端から2番目の席
順番なし
楽器なし
離れて参加することを要求する ・離れられる(↑)
・歌遠くなる(↑)

A:先行条件 B:行動 C:結果
音楽の授業
T後ろにあり
手持ち要求カードあり
手持ちスケジュールあり
端から2番目の席
「てつだって」カードの使い方,ごほうび設定事前に説明あり
離れて参加することを要求する ・離れられる(↑)
・歌や楽器遠くなる(↑)
・ごほうびあり(↑)
・Tの言語賞賛(↑)

記入日時 2008/10/22/17:36:39

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