指導目標(標的行動とこれを選んだ理由) |
<指導目標> トイレに行きたいときポケットに入れてあるカードを教員に手渡し、トイレに連れて行ってもらうことができる。 <選んだ理由> 指導を続けていく上で、トイレに行きたいことを伝える手段がないだけではなく、トイレに行くまでに苦手な音がする、外ですると気持ちが良い等の要因が考えられるようになった。そこで教員がトイレに付いていくことでトイレに対する負荷が軽減でき、トイレに行きたい時ににはカードを手渡して、トイレに行くことができるようになるのではないかと考えた。
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指導目標に関する対象児の実態(ベースライン) |
・トイレカードを見せて促すと嫌がりカードを押しのけることが多い。 ・トイレに行きたい時にスムーズに教員に手渡してトイレに行くこともあり、手渡さないでトイレに行くことはなくなった。 ・外にいる時、教員が側にいないと外で排尿することがある。(その場合、ポケットのカードをその場に捨ててからしている。) ・トイレに行こうとして廊下を通っている時に苦手な音がすると、トイレに行かずに戻ってくることがある。
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般化場面 |
家庭でトイレに行きたい時にカードを手渡し、トイレに連れて行ってもらうことができる。
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指導手続 |
着替えコーナーにトイレの写真カードを置いておく。(ポケットに入れ忘れた時には指さしで入れるよう伝える。) ○指導場面1 ・正反応 本児が写真カードを手渡したら、トイレまで付いていく。トイレが終わったたら、石けんを手渡す。手洗いが終わったら、好きなキャラクターのシールを手渡す。 ・誤反応(外で排尿しようとする時) 外でパンツを下ろそうとする時には、パンツを下ろすのを制止してポケットを指さす。それでも手渡せない場合は身体的ガイダンスを行う。
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教材教具など |
トイレ標示の写真カード ウルトラマンのシール 石けん
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達成基準 |
誤反応がない日が3日間続いたら達成(トイレに行った日のみでカウントする。)
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記録の取り方(般化場面と指導場面) |
正反応…ポケットの写真カードを教員に手渡し、トイレで排尿することができた回数。
誤反応…外で排尿しようとするとき。
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結果 |
指導をはじめて9日目から誤反応がみられなくなり、達成することができた。 トイレを促すことを指導手続きからなくすことで,行きたくない時に促されるというFさんにとって分かりにくい場面がなくなり,行きたい時にトイレカードを渡すとトイレに行くことができるという分かりやすい場面になったと考えられる。 また,教員がトイレに付いていくことで,トイレに対する不安を軽減することができ,トイレに行かずに教室に戻ることがなくなった。
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参考にした先行研究や事例など |
2003国府小学部ケース4(おしっこに行きたいことを伝える) 2003国府中学部ケース(トイレに行こう) 高等部ケース(先生と一緒にトイレに行こう)
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トイレに対する負荷
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A:先行条件 |
B:行動 |
C:結果 |
トイレに行きたい時 |
トイレに向かう |
廊下で苦手な音が聞こえることがある(不安あり)↓ |
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カードを手渡してトイレに行くとき
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A:先行条件 |
B:行動 |
C:結果 |
\x{2460}\x{2461}トイレに行きたい時 |
\x{2460}\x{2461}カードを手渡してトイレに行く |
\x{2460}先生が付いてきてくれる(不安軽減)、トイレができてすっきり↑ \x{2461}石けんで手が洗える、シールがもらえる↑ |
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外でトイレをしようとする時
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A:先行条件 |
B:行動 |
C:結果 |
現在:トイレがしたい時
指導時:トイレがしたい時 |
現在:外でトイレをする
指導時:外でトイレをしようとする |
現在:苦手な音が聞こえない、トイレができる↑
指導時:ズボンを下ろすのを止められる、トイレができない↓ |
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第一系列のタイトル: 写真カードを教員に手渡せた回数(正反応) |
Intervention1: カードを教員に手渡してからトイレに行くことができた回数
Intervention2:
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第二系列のタイトル: 外で排尿した回数(誤反応数) |
Intervention1: 外で排尿した回数
Intervention2:
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記入日時 2006/01/31/17:22:10
No.107
記入者 MT.HK
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