概 要 |
夏休みに家庭で規則正しい生活ができるように、家庭と学校が連携して、『一人で起きること』を目指して支援を進めた。スケジュールでは、「目覚まし時計を午前6時30分にセットする」「明日着る洋服の準備をする」「午後9時に自分の部屋に行く」「午前7時までにパジャマをカゴに入れる」の行動をチェックできるように支援した。また、トークンエコノミーシステムでは、午前6時30分に起きることができたら3ポイントとして、好子が獲得できるように支援した。
|
長期目標 |
朝6:30に目覚まし音で起床し、着がえをしてから、7:00までにパジャマを洗濯カゴに入れ、台所にいる母親にスタンプをもらうことができる。
|
指導目標に関する対象児の実態(ベースライン) |
『目覚ましを午前6時30分にセットする』『夜9時に自分の部屋に行く』の行動ができるように支援し、「朝7時までにパジャマを洗濯カゴに入れてね。」と声かけした後、誤反応においても修正はせず見守る。
|
指導場面 |
家庭で6時30分に目覚ましが鳴ってから7時までにパジャマを洗濯カゴに入れる場面
|
指導手続 |
○目覚まし時計は、ベットから離れた場所に置き、視覚的な手がかりも準備しておく。一人で起きた記録表は、パジャマを入れるカゴの横にセットしておく。 ○スケジュールは、次の行動がチェックできるように作成し、朝の支度がスムーズに進むように支援をする。 1、「目覚ましを午前6時30分にセットする」 2、「パジャマと下着の準備をする」 3、「明日着る洋服の準備をする」 4、「9時に自分の部屋に行く」 5、「午前7時までにパジャマをカゴに入れ、母親にスタンプをもらう。」 ○トークンエコノミーシステムを設定し、標的行動を強化できるようにする。 『午前6時30分の目覚まし音で一人で起きることができたら3ポイント、午前6時40分の母親の声かけで起きることができたら2ポイント、午前6時50分の母親の声かけで起きることができたら1ポイントとし、30個貯まるとバックアップ好子と交換できることとする。』
|
教材教具など |
・目覚まし時計 ・視覚的手がかり ・トークンエコノミーシステム ・バックアップ好子(30ポイント→映画券、本)(60ポイント→食事A、キャンプ)(90ポイント→食事B) ・一人で起きた記録表、スタンプ ・スケジュール『全日用』…指導場面 ・パジャマ入れのカゴ
|
達成基準 |
点数評価(6点満点)で、6点が5日間続いたら、達成とする。
|
記録の取り方(般化場面と指導場面) |
1、目覚まし音(6:30)を止める。 2、6:40までに、着がえを始める。 3、7:00までに、パジャマを洗たくカゴに入れる。 の1〜3項目ごとに、2点配点で、6点満点とする。各項目とも『プロンプトなく時間内にできた』…2点、『プロンプトやガイダンスによりできた』…1点、『しない、できない』…0点で計算する。 グラフ下の文字列 第一系列のタイトル: 一人で起床し着替え後,パジャマの片付けをする得点数, Baseline: ベースライン Intervention1: 指導方法1
|
|
1 目覚まし音(6:30)を止める
|
A:先行条件 |
B:行動 |
C:結果 |
6:30に目覚まし音が鳴ったとき
|
《正反応》 a)目覚まし音を止める。 《誤反応》 b)2分間経っても、目覚まし音を止めないで別の場所(トイレなど)に行く。 《無反応》 c)2分間経っても、目覚まし音を止めない。
|
《正反応》 a)次の課題行動を見守る。 《誤反応》 b)2階に行き、「鳴ってるよ。」と言語教示し再試行する。 c)2階に行き、「鳴ってるよ。」と言語教示し再試行する。10秒後も無反応の場合は、言語教示を繰り返し即時修正する。
|
|
2 6:40までに、着がえを始める。
|
A:先行条件 |
B:行動 |
C:結果 |
6:40にお母さんが本児の部屋に入ったとき
|
《正反応》 a)目を覚まして着がえを始めている。パジャマ(上下)を脱いでいる。 《誤反応》 b)6:40に寝ている。 c)6:40にパジャマを脱ぐ。
|
《正反応》 a)「OK、着がえを始めていますね。」と言語賞賛する。 《誤反応》 b)「6:40ですよ。」と言語教示し、パジャマ(上下)を脱ぐのを見守る。 |
|
3 7:00までに、パジャマを洗たくカゴに入れ、母親にスタンプをもらう。
|
A:先行条件 |
B:行動 |
C:結果 |
7:00にお母さんが台所にいるとき |
《正反応》 a)パジャマが洗たくカゴに入っている。 《誤反応》 b)パジャマが洗たくかごに入っていない。 c)7:01 にパジャマを入れる。 d)リビングにいるが、パジャマを持っている。 |
《正反応》 a-1)支援なしに全部できたときは、「一人で全部できたね」と言語賞賛し、ポイントは3として3個スタンプを押す。 a-2)6:40の支援でできたときは、「がんばってるね。2ポイントですね。」と言語賞賛し、2個スタンプを押す。 a-3)6:50の支援でできたときは、「がんばってるね。1ポイントですね。」と言語賞賛し、1個スタンプを押す。 《誤反応》 b)「7:00ですよ。」と言語教示し再試行する。 c)同上 d)同上
|
|
早起きのスタンプシート |
|
第一系列のタイトル: 目覚まし音(6:30)からパジャマ片付けまでの行動得点 |
Baseline: ベースライン
Intervention1: 指導手続き1
|
第二系列のタイトル: |
Baseline: ベースライン
Intervention1: 指導手続き1
Intervention2: 指導手続き2
Intervention3: 指導手続き3
Intervention4: 指導手続き4
|
|
記入日時 2006/08/06/21:52:27
No.259
記入者 O
E-Mail
|