200606



[TOP]  [新規データ登録]  [検索]  [修正・削除・データ処理


小学部中学年の自閉症児が目覚まし時計で起きて着替えることを支援する
概 要
夏休みに家庭で規則正しい生活ができるように、家庭と学校が連携して、『一人で起きること』を目指して支援を進めた。スケジュールでは、「目覚まし時計を午前6時30分にセットする」「明日着る洋服の準備をする」「午後9時に自分の部屋に行く」「午前7時までにパジャマをカゴに入れる」の行動をチェックできるように支援した。また、トークンエコノミーシステムでは、午前6時30分に起きることができたら3ポイントとして、好子が獲得できるように支援した。

対象児のプロフィール
小3男児.自閉症.

指導者
TT

長期目標
朝6:30に目覚まし音で起床し、着がえをしてから、7:00までにパジャマを洗濯カゴに入れ、台所にいる母親にスタンプをもらうことができる。

指導目標に関する対象児の実態(ベースライン)
『目覚ましを午前6時30分にセットする』『夜9時に自分の部屋に行く』の行動ができるように支援し、「朝7時までにパジャマを洗濯カゴに入れてね。」と声かけした後、誤反応においても修正はせず見守る。

指導場面
家庭で6時30分に目覚ましが鳴ってから7時までにパジャマを洗濯カゴに入れる場面

指導手続
○目覚まし時計は、ベットから離れた場所に置き、視覚的な手がかりも準備しておく。一人で起きた記録表は、パジャマを入れるカゴの横にセットしておく。
○スケジュールは、次の行動がチェックできるように作成し、朝の支度がスムーズに進むように支援をする。
1、「目覚ましを午前6時30分にセットする」
2、「パジャマと下着の準備をする」
3、「明日着る洋服の準備をする」
4、「9時に自分の部屋に行く」
5、「午前7時までにパジャマをカゴに入れ、母親にスタンプをもらう。」
○トークンエコノミーシステムを設定し、標的行動を強化できるようにする。
『午前6時30分の目覚まし音で一人で起きることができたら3ポイント、午前6時40分の母親の声かけで起きることができたら2ポイント、午前6時50分の母親の声かけで起きることができたら1ポイントとし、30個貯まるとバックアップ好子と交換できることとする。』

教材教具など
・目覚まし時計
・視覚的手がかり
・トークンエコノミーシステム
・バックアップ好子(30ポイント→映画券、本)(60ポイント→食事A、キャンプ)(90ポイント→食事B)
・一人で起きた記録表、スタンプ
・スケジュール『全日用』…指導場面
・パジャマ入れのカゴ

達成基準
点数評価(6点満点)で、6点が5日間続いたら、達成とする。

記録の取り方(般化場面と指導場面)
1、目覚まし音(6:30)を止める。
2、6:40までに、着がえを始める。
3、7:00までに、パジャマを洗たくカゴに入れる。
の1〜3項目ごとに、2点配点で、6点満点とする。各項目とも『プロンプトなく時間内にできた』…2点、『プロンプトやガイダンスによりできた』…1点、『しない、できない』…0点で計算する。
グラフ下の文字列
第一系列のタイトル: 一人で起床し着替え後,パジャマの片付けをする得点数,
Baseline: ベースライン Intervention1: 指導方法1

指導期間
7月22日〜

1 目覚まし音(6:30)を止める
A:先行条件 B:行動 C:結果
6:30に目覚まし音が鳴ったとき
《正反応》
a)目覚まし音を止める。
《誤反応》
b)2分間経っても、目覚まし音を止めないで別の場所(トイレなど)に行く。
《無反応》
c)2分間経っても、目覚まし音を止めない。
《正反応》
a)次の課題行動を見守る。
《誤反応》
b)2階に行き、「鳴ってるよ。」と言語教示し再試行する。
c)2階に行き、「鳴ってるよ。」と言語教示し再試行する。10秒後も無反応の場合は、言語教示を繰り返し即時修正する。

2 6:40までに、着がえを始める。
A:先行条件 B:行動 C:結果
6:40にお母さんが本児の部屋に入ったとき
《正反応》
a)目を覚まして着がえを始めている。パジャマ(上下)を脱いでいる。
《誤反応》
b)6:40に寝ている。
c)6:40にパジャマを脱ぐ。
《正反応》
a)「OK、着がえを始めていますね。」と言語賞賛する。
《誤反応》
b)「6:40ですよ。」と言語教示し、パジャマ(上下)を脱ぐのを見守る。

3 7:00までに、パジャマを洗たくカゴに入れ、母親にスタンプをもらう。
A:先行条件 B:行動 C:結果
7:00にお母さんが台所にいるとき
《正反応》
a)パジャマが洗たくカゴに入っている。
《誤反応》
b)パジャマが洗たくかごに入っていない。
c)7:01 にパジャマを入れる。
d)リビングにいるが、パジャマを持っている。
《正反応》
a-1)支援なしに全部できたときは、「一人で全部できたね」と言語賞賛し、ポイントは3として3個スタンプを押す。
a-2)6:40の支援でできたときは、「がんばってるね。2ポイントですね。」と言語賞賛し、2個スタンプを押す。
a-3)6:50の支援でできたときは、「がんばってるね。1ポイントですね。」と言語賞賛し、1個スタンプを押す。
《誤反応》
b)「7:00ですよ。」と言語教示し再試行する。
c)同上
d)同上


早起きのスタンプシート

第一系列のタイトル: 目覚まし音(6:30)からパジャマ片付けまでの行動得点
Baseline: ベースライン   Intervention1: 指導手続き1  
第二系列のタイトル:     
Baseline: ベースライン   Intervention1: 指導手続き1   Intervention2: 指導手続き2   Intervention3: 指導手続き3   Intervention4: 指導手続き4  
記入日時 2006/08/06/21:52:27  No.259
記入者 O  E-Mail

Before
A:先行条件 B:行動 C:結果
6時30分になった時
目覚ましの音
起きる
目覚ましを止める
目覚まし音なし(↑)
ねむたい(↓)

After
A:先行条件 B:行動 C:結果
6時30分になった時
目覚ましの音(ベットから離れた場所)
ルールを書いた紙あり
バックアップ好子画像あり
ポイントが減る不安あり

起きる
歩く
目覚ましを止める
目覚まし音なし(↑)
スタンプへの期待は増(↑)
ポイントが減る不安は減少(↑)

記入日時 2006/09/24/20:39:00  No.281
記入者 O  E-Mail

小学部中学年の自閉症児に話すタイミングを支援する
長期目標
相手に話しかけるタイミングを自分で選択することができる



記入日時 2006/12/19/22:42:17  No.336
記入者 O  E-Mail

現行ログ/ [1]
++コラボネット++

++マニュアル++
TOP
shiromuku(h)DATA version 4.00