200614



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スケジュールを上から順に外す指導
概 要
4月より写真によるスケジュールを使用している。1枚提示のスケジュールの使用が定着し、次の行動にスムーズに移れるようになってきた。しかし1日の見通しをもつことが難しく、登校してすぐ「バスの乗るの(帰る)」「給食の食べるの」ということがみられるようになってきた。そこで1日の見通しがもてるようになる支援としてスケジュールの枚数を増やしていくことを考えた。その前段階として「○○をしたら、△△ができる」というごほうびの理解にむけての指導を設定した。

対象児のプロフィール
Bさん 小2 男児 自閉症

諸検査結果
新版K式発達検査(2歳6ヶ月)

長期目標
1日のスケジュールを使用し、見通しをもって行動することができる。

短期目標
2枚のスケジュールを使用し、上から順に外していくことができる。

指導目標(標的行動とこれを選んだ理由)
課題用スケジュールを上から順に外すことができる。

指導目標に関する対象児の実態(ベースライン)
4月より、写真によるスケジュールを使用している。7月頃までは3枚のスケジュールカードを使用していたが、2枚目、3枚目のカードを取ろうとしたり、全部のカードをはずしたりすることが多く、スケジュールが機能していない状態であった。カードを工夫し、1枚提示から始めることでトラジションカードでスケジュールに戻って確認することができ、次の活動にスムーズに移ることができるようになっている。しかし、登校したすぐに「バスの(バスに乗って帰る)」「給食の(給食を食べる)」と教員に言うことがみられ、1日の見通しをもつことが難しく、また、課題をしたら好きな遊びができるといった「ごほうび」の理解についてもまだ難しい。
課題用のスケジュールについては5枚のカードで上から順に外していくことがほぼできている。(記録(連続して3日)1日目5枚中4枚、2日目5枚中4枚、3日目5枚中5枚はずすことができた)

般化場面
家庭

指導場面
課題の時間前、課題の時間後に1日、2回設定する。

指導手続
「課題が終わったらお菓子」のスケジュールを用意し、課題の写真、お菓子の写真を上から順に挟んでおき、提示する。お菓子の入ったかごの上に課題の入ったかごを積み、本児の横の机上に置く。上からカードを取り、かごのポケットに入れ、課題を行うように、身体的ガイダンスを行う。徐々にプロンプトをフェイドアウトしてく。
指導手続き1 課題1つ+お菓子
指導手続き2 指導手続き1と違う課題1つ+お菓子
指導手続き3 課題2つ+お菓子
指導手続き4 課題3つ+お菓子

教材教具など
「課題が終わったらお菓子」のスケジュール、課題の写真、お菓子の写真、かご2、お菓子、課題

達成基準
1日の合計点数、0点が3日間連続で達成とする。

記録の取り方(般化場面と指導場面)
1日2回試行した合計点数を記録する。
身体的ガイダンス(課題の写真カードを外す時)1点、プロンプトなし0点

指導期間
平成18年10月26日〜

結果
1回目の試行ではカードを見ることもなく、かごの中のお菓子を取ろうとする様子がみられ、すべての行動に身体的ガイダンスが必要だった。step1を達成するまでに日数を要したが、達成後は課題内容を変更したり、課題の数(カードの枚数)を増やしても誤反応なく上から順にカードを取って課題を進めることができた。はじめてのことで「課題をするとお菓子がもらえる」というシステムを理解できるまでに時間がかかったが、終了後には必ずお菓子をもらえる経験を積むことで、落ち着いて課題に取り組む様子がみられるようになった。カードを上から順に外すことが安定してできるようになったので、スケジュールで用いる目標へ移ることにした。

A:先行条件 B:行動 C:結果
課題用のスケジュールを提示されたとき 課題の写真カードをはずして課題をする おかしがもらえる(↑)


第一系列のタイトル: 課題用スケジュール(2枚)を上から順に外すときのプロンプトの合計点数
Baseline: ベースライン   Intervention1: 指導手続き1   Intervention2: 指導手続き2   Intervention3: 指導手続き3   Intervention4: 指導手続き4  
第二系列のタイトル: 
Baseline: ベースライン   Intervention1: 指導手続き1   Intervention2: 指導手続き2   Intervention3: 指導手続き3   Intervention4: 指導手続き4  
記入日時 2006/11/01/17:35:14  No.303
記入者 YN TM  E-Mail

スケジュールを上から順に外す指導

第一系列のタイトル: 課題スケジュール開始から終了までの全プロンプト合計点数
Baseline: ベースライン   Intervention1: 指導手続き1   Intervention2: 指導手続き2   Intervention3: 指導手続き3   Intervention4: 指導手続き4  
第二系列のタイトル: 
Baseline: ベースライン   Intervention1: 指導手続き1   Intervention2: 指導手続き2   Intervention3: 指導手続き3   Intervention4: 指導手続き4  
記入日時 2006/11/07/17:57:14  No.314
記入者 YN TM  E-Mail

スケジュールを上から順に外す指導
指導目標(標的行動とこれを選んだ理由)
2枚のスケジュールを使用し、上から順に外していくことができる

指導場面
スケジュール確認時

指導手続
着替え、授業のカードの下に、お菓子のカードをはさんでおく。活動後にトラジションカードを手渡す。下にはさんであるカードを先に取ろうとしたときには、上のカードを取るよう身体的ガイダンスを行う。徐々にプロンプトをフェイドアウトしていく。

達成基準
1日の誤反応率、0%が3日間連続で達成とする。

記録の取り方(般化場面と指導場面)
1日のプロンプト合計点数を記録し、誤反応率を出す。
身体的ガイダンス1点、プロンプトなし0点

指導期間
11月28日〜

結果
指導を始めたすぐから、上にはさまっているカードを取ることができることが多かったが、カードを取らないときや下にはさまっているカードを先に取ることもあり、誤反応率が安定しなかった。徐々にではあるが、誤反応率が減少し、12日目で達成することができた。

考察
達成したものの、今後スケジュールの枚数を増やすことを考えると、はさまったカードを上から順に取ることが確実にできるようしばらく今の状態で指導を続け、定着を図る必要があると考える。指導を続ける中では、活動後のお菓子を期待しながら今の活動を行う様子がみられるようになった。スケジュールの指導を進めていくなかで、カードが示すものと行動がつながり、スケジュールを見て次の行動に自主的に移ることができるようになってきている。また、何をすればいいのかわからないときには、スケジュールの前に立ち、確認しようとする行動もみられた。今後は、お菓子の回数を減らし、またお菓子に固定することなく、お菓子以外の好子を増やしていくことが課題である。将来に向けてスモールステップで、はさむカードの枚数を増やしていき、1日の見通しをもって行動できるよう指導していきたいと考える。

A:先行条件 B:行動 C:結果
スケジュールを確認したとき カードを外す 次の活動がわかる(↑)

A:先行条件 B:行動 C:結果
スケジュールを確認したとき カードを外して、カードに示された活動をする お菓子がもらえる


第一系列のタイトル: スケジュール(2枚)を上から順に外すときの誤反応率
Baseline: ベースライン   Intervention1: 指導手続き1   Intervention2: 指導手続き2   Intervention3: 指導手続き3   Intervention4: 指導手続き4  
第二系列のタイトル: 
Baseline: ベースライン   Intervention1: 指導手続き1   Intervention2: 指導手続き2   Intervention3: 指導手続き3   Intervention4: 指導手続き4  
記入日時 2007/01/04/12:44:40  No.338
記入者 YN TM  E-Mail

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