対象児のプロフィール |
小学部1組(2年),男,自閉症
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諸検査結果 |
太田のステージ\x{2162}−1,CARS:34点(中度自閉症),津守式発達検査:1:10
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障害の特性 |
興味・関心に対するこだわりが強い,味覚・温度(気温など)の過敏性が強い。
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長期目標 |
トークンの意味がわかる。(ご褒美を目標に活動する。)
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短期目標 |
トークンエコノミーシステムを使って,2つの指導目標を達成する。
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指導目標(標的行動とこれを選んだ理由) |
トークンエコノミーシステムを使って,登校してからの活動(日付・着替え・鞄の片づけ・課題)が20分以内に出来る。
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指導目標に関する対象児の実態(ベースライン) |
登校してからのスケジュールは,「日付カードを貼るお手伝い」「鞄の片づけ」「着替え」「自立課題」「あそび」となっている。登校してから,1番はじめの「日付カードを貼る手伝い」(係の仕事)にとりかかるまでに,教室内をうろうろしたり,お茶を飲んだり,教師とことばあそびをするなど,時間がかかる。また,次の活動に移るときも同様である。 活動にとりかかるまでに時間がかかるときは,その都度教師が声をかけて,スケジュールを確認したり,誘導したりすることがしばしばある。 トークンエコノミーシステムを使っての指導を行ったことはない。 おやつの時間は,「ください」カードを使って,2回までおかわりをしている。おやつは大好きである。 <ベースライン>登校から,「課題」を終えるまでの時間を計る。平成17年11月17日〜18日の5日間とる。
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指導手続 |
初めに,20分以内に出来るとシールが1つもらえること,2つたまれば,おやつの「ください」カードがもらえることを説明する。 登校時に本児の目の前でタイマーをかける。活動全てが20分以内にできれば,シール1個を渡す。2つたまれば,おやつの「ください」カードと交換し,本児の前でおやつのボード(「ください」カードが貼られたボード)に貼る。
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教材教具など |
タイマー,シールを貼っていくシート,「ください」カード
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達成基準 |
6セッション,20分以内に出来れば,達成とする。
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記録の取り方(般化場面と指導場面) |
指導場面:登校時,タイマーをスタートしてから課題終了までの時間を記録。 分単位で記録する。30秒以内は切り捨て、30秒以上は切り上げとする。
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指導期間 |
平成17年11月17日〜25日(ベースライン) 平成17年12月13日〜20日(指導期)
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結果 |
■結果 <ベースライン > 11/17 26分 18 28分 19 29分 24 34分 25 27分 <指導期> 12/13 10’11’’ 14 8’15’’ 15 8’57’’ 16 12’54’’ 19 6’47’’ 20 10’20’’
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考察 |
・指導目標はすぐに達成できた。登校時の様子に変化がみられ,ひとりで次々と活動できるようになった。おやつのおかわりカードがもらえることが強い強化子となり,トークンの効果があった。視覚的な教具(タイマーなど)がとても有効的であった。 ・般化場面での指導を早く計画して取り組みたいと考えている。 ・この指導については,学年があがるときに終了とする。学年があがって,また介入が必要な ときに指導したいと考えている。
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A:先行条件 |
B:行動 |
C:結果 |
朝の登校後 |
「日付カードを貼るお手伝い」「鞄の片づけ」「着替え」「自立課題」が20分以内でできる。 |
シールが1個もらえる(↑) |
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第一系列のタイトル: 片付けにかかった時間 |
Baseline: ベースライン
Intervention1: 指導手続き1
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第二系列のタイトル: |
Baseline: ベースライン
Intervention1: 指導手続き1
Intervention2: 指導手続き2
Intervention3: 指導手続き3
Intervention4: 指導手続き4
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記入日時 2006/02/15/17:46:06
No.158
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