対象児のプロフィール |
B.G。小1男児。知的障害・自閉的傾向。 PEP−R(3歳)
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長期目標 |
タイマーや声掛け、カードの提示によって、遊び(おもちゃやビデオ)を終了し、次の活動への切り替えができる。
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短期目標 |
\x{2460}タイマー、タイムログの提示により遊びの終了ができ る。 \x{2461}トランジッションにもどる。
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指導目標(標的行動とこれを選んだ理由) |
指導目標 \x{2460}タイマー、タイムログの提示により遊びの終了ができ る。 \x{2461}トランジッションにもどる。
標的行動 (1)タイマー・カードの提示でトランジッションにもど る。 (2)課題のカードを取ってワークエリアに行き、課題 をする。
標的行動を選択した理由 興味関心のある物をみつけると、その物から離れられず、次の活動にうつすことができないため。可能性を秘めた児童であり、学校や施設での生活を送る上でスムースに移動できるようになれば、もっと生活が豊かなものになると考えた。
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指導目標に関する対象児の実態(ベースライン) |
指導目標に関する本児の実態 入学当時から自分の興味のある物に対しては関心を示し、時としてこだわりにもなる。また、思い通りにならない場合に自傷や他傷、破壊と暴力的な行動になる場面が増えてきている。
ベースライン (1)トラジッションを見るよう声かけしていた。 (2)ことば、カードで次の活動を伝えていた。 (3)強制的に遊びを片づけ、抱いて移動していた。
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般化場面 |
(1)学校生活のあらゆる場面でスムースに活動に移行で きる。 (2)施設の食事や入浴に移行することができる。
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指導手続 |
(1)タイマーをならすのと同時に、トランジッションカ ードを提示した。 (2)スケジュールを「課題→遊び→課題→遊び」とセッ トした。
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達成基準 |
提示されたタイマーとカードで10回移動できたら達成とする。
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記録の取り方(般化場面と指導場面) |
指導場面の記録の取り方 タイマーとカードでトランジッションにもどれたかどうか、トランジッションのスケジュールを見て、課題学習に移行できたかどうか、の2点を課題学習の場面に記録した。
般化場面の記録の取り方 (1)午前中の遊びの場面からトランジッションに移行で きるかどうか。 (2)他の教師からの提示で移行できるかどうか、同じ記 録を上記の2点について記録した。
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指導期間 |
2003年9月16日〜2003年12月11日
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結果 |
午後の課題学習の時間、タイマーとカードの提示でトランジッションに移動し、課題学習のカードを取り、学習に入ることができるようになった。その後、午前中の遊びの場面でも、提示により移動したり、他の教師の提示でも、次の活動に移行できるようになった。 ビデオ以外の遊びの場合は般化が見られなかった。
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考察 |
タイマー・カードの提示でトランジッションへの移動が可能になり、相担任の教師の提示にも応じることができるようになった。施設で生活しているため、本児に関わる職員は多数いると思われる。今後は担任以外の教師、施設職員等どのような場面からでも移行できるよう促進する必要がある。また、ビデオ以外の遊びの場面で中断することができないので、他の場面からも移動できるよう指導を進めていく必要がある。
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