2003-11



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次の活動への移行をスムーズに行えるようにする
対象児のプロフィール
M.M
中学部3年
女子
知的障害
てんかん

指導者
F.Y
F.M
K.N

長期目標
「1年後」
活動の終わりや次の活動への移行を,落ち着いて行えるようになる。

短期目標
教室への移動をスムーズに行えるようになる。
(声かけなしで)

指導目標(標的行動とこれを選んだ理由)
指導目標
首からのカードをかけて移動する

標的行動
カードをもらって「〜へ行って」の声掛けだけで移動できるようになる。

標的行動を選択した理由
現在,同クラスの生徒(Y子)の指導において使用している場所カードに興味を持っており,カードを持つ事により場所移動の動機付けをして,効果がありそうだと考えたから。

指導目標に関する対象児の実態(ベースライン)
指導目標に関する本児の実態
具体的な原因が明確にできていないのだが,教室移動(教室←→学習活動の場所,トイレ等)の前に急に不機嫌になり,怒り出したり,泣き出したり,周囲の物を投げたり,人をたたいたり等の行動が出ており,「行かんのな」と言う事が多い。

ベースライン
・かんしゃくを起こしたら,おだてたり,好きな物に興味を持たせて誘導していた。
・強制的に連れて行っていた。
・かんしゃくを起こしたら,言葉での注意(叱咤)
・行かずに同教室内で活動させる。
・無視する。
   等,様々な働きかけをしていた。

般化場面
本人が一番行く事を拒否するトイレへの移動
(カードなしで移動する)

指導場面
教室移動がある場面

指導手続
◆カードの提示の仕方

○移動の際に出発点から,目的地のカードをカードケースに入れて首に掛けてきます。
○目的地に着くと,その授業の担当の先生にカードケースを渡します。
○トイレに行くときは,カードケースのカードを入れ替えてください。
○授業が終わると,カードケースに次の教室(目的地)のカードを入れ,首に掛けてやってください。
その際に,カードを見せながら「○○に行ってください」 「次は○○です」 との声かけだけでお願いします。

※移動の際に,途中で止まることがあればプロンプトを各担当の先生で与えてやってください。

達成基準
80〜90%できるようになれば...

記録の取り方(般化場面と指導場面)
指導場面の記録の取り方
◆移動に関する評価記入

 各教科,または移動に関わった先生は評価用紙に記入をお願いします。

◆評価の仕方
どれかに○を入れてください
気になることがあれば記入してください。?の場合は,どの様なプロンプトを与えたかを記入してください。
                         ??の場合は必ず思い当たる理由を記入してください

?一人で・・・カードを首に掛け最初の指示だけで移動できた
?プロンプト・・・その場で止まっていたり,途中で移動を止めてしまったので,2度目の指示を与えた
?強制・・・仕方なく無理矢理移動場所に連れて行った
?×・・・上記のいずれでも移動ができなかった(行っていることを終了できず,移動をしなかった)

般化場面の記録の取り方
指導場面と同様に記録をとる

指導期間
H15.09.11〜H15.11.03

結果
移動(一人+プロンプトあり) 86%
そのうち 一人での移動は  52%
      プロンプトありは   34%
となり,移動はスムーズに行えるようになってきた。

※10/15〜17の期間は修学旅行中だったので,以前のBaselineの指導方法で行った。

考察
指導前は,かんしゃくの原因が教室移動にあるのでは?と考え,教室移動をなるべく無くして活動させるようにしていたが,今回カードを使用しての教室移動の指導を行い,観察してみると,移動自体がかんしゃくの原因にはなっていないのではないかと思われた。
もしくは,これまで言葉での指示で教室移動をするよう促してきていたのが,明確に場所がわかるカードを提示する事で,自身の行動にはっきりしたゴールを見いだせ,移動がスムーズに行われたのかもしれない。以前は,言葉だけによる場所の提示が,約1ヶ月カードと言葉による場所の提示をする事で,はっきりと,場所が明確になり,カードを提示しなくても,スムーズに移動が行われるようになったのではないかと思われる。


記入日時 2006/02/03/13:06:29  No.114
記入者 管理者  E-Mail

一人で移動できた割合

記入日時 2006/02/03/13:13:10  No.116
記入者 管理者  E-Mail

トイレに行こう!
短期目標
担任の声かけに応えてトイレに行く。
 ・尿意がある時はトイレで済ます
 ・尿意がないときは,「出ない」又は「行きたくない」と落ち着いて伝える。

指導目標(標的行動とこれを選んだ理由)
指導目標
担任のプロンプトで登校時と休み時間毎にトイレに行く。

標的行動
「指導目標」+トイレに行ってパズルのシール(1片)を取ってくる。

標的行動を選択した理由
トイレの移動に関して,前回の記録をみると,トイレの移動の際にかんしゃくを起こす事が多かったので,その場面を取り上げて指導する事にした。
また,シール貼りは本児の好子なので,好子と結びつけて,今嫌子になっている「トイレ」への気持ちの切り換えを図りたいと考えた。
(前回のカードでのトイレ移動はできたときもあったのだが,本児の興味の切り替わりが早く,カードへの興味が薄れたので,別の方法に換えてみた)

指導目標に関する対象児の実態(ベースライン)
指導目標に関する本児の実態
トイレの移動に関して,「行かんのな」と言って拒否し,攻撃的になったり,かんしゃくを起こす事が多く,失禁してしまう事がある。
かんしゃくを起こすと,必ずと言ってよいほど失禁をしたり,強制的にトイレに連れて行ったときは尿が出る事が多い。
自分から進んでトイレに行く事は皆無に等しい。
家庭・学園では自分から行くそうである。

ベースライン
〜11/3   カードを首にかけ,声かけなどのプロンプトを与えて
11/4〜   声かけ,又は強制で。

指導手続
(1)Tree
  クリスマスツリーの台紙を用意し,トイレに行くたびに”飾りのシール”を貼る。
  そこで,トイレもしたら”キラキラシール”を貼る。

(2)Nemo
  6回分のシールで絵が完成するような台紙を毎日1つ用意し,登校時クラス担任が台紙を見せ,1日で完成する絵をイメージさせる。
  シールがトイレにある事を伝え,トイレに行くように促す。
  1日6回,同様の手続き,プロンプトを与え,トイレにスムーズに(=怒らずに)行けるように指導していく。
(3)Nemo2
  シールの与え方は(2)と同様。
  プロンプトの出し方・・・おだてる等の行為をせず,「シールを取りに行こう」の声掛けだけで行う。「行かんのな」「無い」を3回繰り返した場合は,行かない・行けないと見なす。
(4)Tomomi
  教師と共に1日6回(朝・昼の登校時,1・2・3・5校時の休憩時間)トイレに行き,排尿をする。記録の取り方は今までと同様に行う。

教材教具など
(1)クリスマスツリーの台紙,飾りのシール(星,プレゼントなど本児が気に入りそうなイラスト)
(2)F.ニモのキャラクターのシールと台紙(現在本児が気に入っているもの)
(3)(2)と同様

達成基準
90〜100%(シール5〜6枚)

記録の取り方(般化場面と指導場面)
指導場面の記録の取り方
1日の指導(6回)について,
 1.「声かけで一人で行く」
 2.「プロンプト(声かけ)+担任と一緒に行く」
 3.「強制」
 4.「その他」
で記録を取っていく。
尿が出たか,出ないかについても○(出た)△(出ない,「ない」と言った)×(失尿)で記録を取っていく

指導期間

指導期間
(1)Tree H15.12/09〜12/15(実質5日間)
(2)Nemo H15.12/16〜12/22(実質5日間)
     H16.01/09〜01/16(実質5日間)
(3)Nemo2 H16.01/19〜02/10(実質12日間)
(4)Tomoni H16.02/12〜03/10(実質18日間)


記入日時 2006/02/03/13:20:31  No.117
記入者 管理者  E-Mail

「出ない」「ない」と言った%

記入日時 2006/02/03/13:21:18  No.118
記入者 管理者  E-Mail

トイレへ強制で連れて行った%

Nemo: ニモ Nemo2: ニモ2 Tomoni: 教師と共に
記入日時 2006/02/03/13:36:19  No.119
記入者 管理者  E-Mail

失敗した%

Nemo: ニモ.ニモ2 Nemo2: 教師と共に Tomoni:
記入日時 2006/02/03/13:37:40  No.120
記入者 管理者  E-Mail

先生と一緒にトイレに行こう(高等部)
対象児のプロフィール
M.M
高等部1年
女子
知的障害
てんかん

指導者
M.K
N.A
F.Y

長期目標
次の活動への移行をスムーズに行う。

短期目標
休み時間に高等部の教師と一緒にトイレに行って用を足す。

指導目標(標的行動とこれを選んだ理由)
指導目標
休み時間に高等部の教師と一緒にトイレに行って用を足す。

標的行動
休み時間に高等部の教師と一緒にトイレに行って用を足す。

標的行動を選択した理由
春期休業(約2週間)をはさんだことと,4月より環境が変わったため昨年度の指導が般化するかを確かめるため。

指導目標に関する対象児の実態(ベースライン)
指導目標に関する本児の実態
2/12〜3/10まで,本校中学部にて指導目標「休み時間に教師と一緒にトイレに行って用を足す。」で指導を進めてきており,80%〜90%の達成基準を満たしたが,4月より高等部に入学し環境(教室・担任)が変わったため,中学部での指導を引き継ぎ指導を行っている。

ベースライン
2/16〜3/10(中学部での指導)

指導場面
登校時(朝・昼)・1・2・3・5時間目休憩時間の合計6回(/1日)

指導手続
指導場面で教師がプロンプトを与えトイレで用を足す。
 <プロンプト>
 ○「トイレに行こう。」の声かけ。
 ○次の活動の予告提示。(誰とどこで何をするのか)
 ○トイレまで付き添う。

達成基準
80%〜

記録の取り方(般化場面と指導場面)
指導場面の記録の取り方
トイレで用を足す・・・○
トイレ以外の場所での失敗・・・×

指導期間
4/9〜7/16(約3ヶ月)

結果
目標達成。

考察
中学部からの指導の引継が有効であった。


tyu: 中 kou: 高
記入日時 2006/02/03/13:41:27  No.121
記入者 管理者  E-Mail

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