事例担当者のイニシャル[HELP] | AM
|
事例研究のタイトル[HELP] | タイマーの音で遊びを終了し片付け終えて、次に活動に移ることができる指導。
|
事例の概要[HELP] | 遊びのスペースにおいて自ら遊びたいものを遊びカードから選択して遊んでいる。タイマーの音が鳴るとすぐに片づけをはじめ、1分以内に片付け終えて遊びのスペースから出て次の活動に自発的にうつることが教員の希望である。教員の声かけや身体的ガイダンスがないと遊びを終えることができない。本児がタイマーの音を聞き「終了」と言って片付けを始めるときもあるが、片付けの途中で遊んでしまうため教員の声かけや身体的ガイダンスが必要になる。本児の好きな遊びの終わりでも次のスケジュール内容が本児が楽しみにしているものだと自発的に片付けて遊びを終えることができる。
|
対象児のプロフィール[HELP] | 自閉症
|
指導者の役割と人数[HELP] | 担任1名
|
長期目標[HELP] | タイマーの音で遊びを終えて片付ける。
|
短期目標[HELP] | 〈介入1〉 タイムログが鳴り始めて8秒後に,教員の身体的ガイダンス(背後から声かけをせずに,本児の手をとる)でおもちゃをおもちゃカゴに片付ける。
|
標的行動(増やしたい行動)[HELP] | タイムログが鳴ったら,おもちゃを片付ける
|
標的行動(減らしたい行動)[HELP] | タイムログが鳴っても片付けず遊び続ける行動
|
標的行動を取り上げる意義[HELP] | タイマーの音で活動の終わりを理解できると,これからの生活を安定して送ることができると考えたため。
|
事例に関する情報[HELP] | タイマーの音がなっても、自発的に片づけをはじめることはなく教員の声かけや教員と一緒に片付けることで遊びを終えていた。しかし、次の活動が本児が楽しみにしている活動だと自発的に片付けて遊びを終えることができる。
|
問題の推定原因[HELP] | 1.遊びを終えたくないから 2. 片付けることが苦手だから 3.タイマーの音が鳴ると終わりだというルールが理解できていないから 4.次の活動が楽しみでないから 5.どれだけ遊べるのかがわからないから
|
想定される解決策[HELP] | 1.遊ぶことができる時間を増やす。 2.片付けの仕方を教える。 片付けをするとご褒美がもらえるようにする。 3.ルールを教える。 4.次の活動の中に本児が楽しめる課題や活動を入れる。 5.タイマーをタイムログや視覚的に理解できるものに変える。
|
選択した原因と解決策[HELP] | 〈原因〉 2.片付けることが苦手だから 〈解決策〉 2.片付けの仕方を教える。 片付けをするとご褒美がもらえるようにする。
〈原因〉 3.タイマーの音が鳴ると終わりだというルールが理解できていないから 〈解決策〉 3.ルールを教える。
〈原因〉 5.どれだけ遊べるのかがわからないから 〈解決策〉 5.タイマーをタイムログや視覚的に理解できるものに変える。
|
般化を狙う場面[HELP] | 自立課題時 作業や課題が進みにくい時
|
指導場面[HELP] | 遊びの時間 遊びのスペースで
|
指導手続き[HELP] | 1.タイムログが鳴り始めて8秒後に(10秒間鳴り続ける),教員は身体的ガイダンスで本児 の顔をトークンボード(片付けの写真)に向ける。 2.教員は本児の後方から本児の右手を取る。 3.教員は本児の右手におもちゃを持たせるように,背後から本児の手を動かす。 4.教員は本児の手を持ったまま,おもちゃをおもちゃカゴに入れるようにガイダンスする。 5.おもちゃが全ておもちゃカゴに片付くまで,教員はおもちゃを持ってカゴに入れる動作 を身体的ガイダンスで繰り返す。 6.おもちゃが全ておもちゃカゴに片付いたら,教員はトーマスカードを本児に渡す。 7.教員は本児がトーマスカードをトークンボードに貼るよう,身体的ガイダンスを行う。 8.本児がトーマスカードをトークンボードに貼ったら,1秒以内に,教員はおやつを渡す。
|
利用可能な好子[HELP] | トーマス お菓子 褒めること 「まる」と言われること
|
教材教具など[HELP] | トークンシステム タイムログ おしまいボックス 遊びの選択ボード
|
記録の取り方[HELP] | (正反応) 標的行動が生起したら1点。 (誤反応) 正反応以外(片付け途中で泣く・暴れるなど片付ける動作を全くしない場合)は0点。
|
指導期間と達成基準[HELP] | 〈指導期間〉 総数100回となるまで
〈達成基準〉 100セッション中,正反応が90〜100%であれば次の介入へ移行する。
|
結果[HELP] | 教員の身体的ガイダンスで,おもちゃをおもちゃかごに片付けることが100%できた。
|
考察[HELP] | 標的行動の生起頻度は100%であった。 教員の身体的ガイダンスでの片付け行動は学習したと判断できる。
|
参考にした先行研究や事例など[HELP] | 特になし
|