200910
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事例担当者のイニシャル
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K.T
事例研究のタイトル
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小学校特別支援学級低学年児童に物語文を流暢に読めるようにするための指導
対象児のプロフィール
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特別支援学級低学年児童
指導者の役割と人数
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K.T
長期目標
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物語文を流暢に読む
短期目標
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語彙を流暢に読む
標的行動(増やしたい行動)
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語彙を流暢に読む
標的行動を取り上げる意義
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本児童は、国語の教科書の物語文を読む時に、語彙を読み飛ばしたり、詰まったりする場合がある。また、物語文では難しい言葉(ほしいい、はすむかい、防空壕等)も多く、理解して読むことが難しい物語教材も多い。
しかし、小学校は、国語の授業は毎日あり、音読の宿題も毎日出される。物語文がスラスラと流暢に読めるようになると、日々の授業や宿題などに与えるインパクトは大きいと思われる。
事例に関する情報
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3年生の教科書(下)で学ぶ「ちいちゃんのかげおくり」の指導前の記録は次の通りである。
9月14日に記録
■物語文「ちいちゃんのかげおくり」の行数は全部で116行、本児童の間違い箇所、正しく読めた行数は次の通りである。
間違い箇所(読み間違い、読み飛ばし等)
76ヶ所
正しく読めた行数
116行中 61行→ 達成率 52%
(1行の中で2ヶ所間違えた場合は、1行でカウントした。)
問題の推定原因
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(1)物語文で出てくる語彙の意味を理解できない。
(2)語彙を読む練習機会が少ない。
(3)1人で読んでいる時に、読んだ語彙が正しいかどうか分からない。
想定される解決策
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(1)物語文で出てくる語彙を写真やイラストでイメージさせる。
(2)読み間違いや難しい語彙は、その場で流暢に読めるようになるまで練習を行う。
(3)1人で読んだ時に、正しく読めたことを音声(パソコンからの)でフィードバックする。
■上記の解決策をパソコン画面を使って指導した。
般化を狙う場面
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国語の教科書「ちいちゃんのかげおくり」
指導場面
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国語の時間にパソコン教材を使って指導する。
1回の指導は15分から20分。1週間に2回から3回の指導を行った。
指導手続き
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パソコン教材を使って指導を行った。
1.パソコン画面に語彙(児童が知らない)を提示し、読ませる
2.語彙の映像を提示(写真やイラスト)→語彙をイメージ化させる。
3.語彙の読みが音声(パソコンからの)でフィードバックされる。
色々な語彙を1から3の手順で流暢に読めるようになるまで練習する。
4.語彙が流暢に読めるようになったら、パソコン画面のちいちゃんのかげおくりの全文をよませる。
5.詰まったり、読み間違った箇所は、すぐにその場で読めるようになるまで練習を行う。
6.読めるようになったら、読めるようになった語彙の1つ前のステップ(前の行、もしくは1つ前の語彙の辺り)からよませる。そして、正しく読めたら賞賛する。
6.全文を流暢に読めるまで練習
利用可能な好子
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褒め言葉
「かしこい」、「100点」、「上手に読めたね」
教材教具など
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パソコン教材
記録の取り方
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ちいちゃんのかげおくりをよませる。
■1行ごとに詰まった語彙、読み飛ばし、読み間違い箇所を記録する。
■116行中正しく読めた行数を記録する。
(1行中、1箇所間違っても、2箇所間違っても1カウントとする)
*116行中、58行が詰まったり、読み飛ばし、読み間違いがない場合は、
58÷116×100で、達成率50%とした。
指導期間と達成基準
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指導期間:9月中旬から10月、週に2〜3回、国語の授業で実施
達成基準:パソコン画面上の「ちいちゃんのかげおくり」全文の読み達成率が80%以上。
般化場面:教科書「ちいちゃんのかげおくり」全文の読み達成率が80%以上。
結果
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■10月16日に記録
間違い箇所(読み間違い、読み飛ばし等)は、76ヶ所→14ヶ所
正しく読めた行数は、116行中 102行 →達成率 87%
■10月30日に記録
間違い箇所(読み間違い、読み飛ばし等)は、14ヶ所→7ヶ所
正しく読めた行数は、116行中110行 →達成率 95%
考察
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・一週間に2,3度集中してトレーニングを行うと効果が上がることがわかった。
・映像でその語彙をイメージ化することが効果的であった。
・音声でフィードバックされると子どもたちは喜んで、積極的に授業に参加した。
・家庭の宿題(音読)に積極的に取り組むようになった。
・流暢に読めるようになると、抑揚をつけてよむようになってきた。
現状のABC分析
A:先行条件
B:行動
C:結果
(1)知らない語彙
(2)見たことのない語彙
(3)語彙を読む練習回数が少ない
(4)「この言葉を読んでごらん」という指示
語彙を読む
(1)上手に読めなかった(↓)
(2)イメージがない(↓)(-)
(3)流暢に読めなかった、詰まった(↓)
(4)正しい読み方のフィードバックなし(↓)(-)
解決策のABC分析
A:先行条件
B:行動
C:結果
(1)知らない語彙+読んでごらん
(2)見たことのない語彙+その映像
(3)詰まったら、その場で練習を繰り返すルール
(4)語彙がPC画面に提示
語彙を読む
(1)上手に読めなかった(↓)
(2)語彙が映像でイメージできた(↑)
(3)流暢に読めた(↑)
(4)PCから音声でフィードバックされた(↑)+正解だった(↑)
解決策のABC分析(物語文)
A:先行条件
B:行動
C:結果
(1)読めるようになった語彙
(2)詰まったら、その場で詰まった箇所を繰り返し読む練習+読めるようになったら1つ前のステップから読む
(3)語彙が流暢に読める
物語文を読む
(1)物語文の中の語彙が読めた(↑)
(2)詰まった箇所が読めた+教員の賞賛(↑)
(3)物語文がスラスラ読めて、早く読み終えた(↑)
+達成感(↑)
FILE
123_167_1.ppt
指導結果のグラフ
記入日時
2010/02/27/21:17:51
現行ログ
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