200940



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事例担当者のイニシャル[HELP]N.D
事例研究のタイトル[HELP]小学4年生自閉症児の単独買い物行動に対する下位行動分析と課題分析を用いた指導の効果
事例の概要[HELP]一人で、交差点の前に一度止まり、左右を確認して渡るという、安全な交差点の渡り方を知らない。
一人で、スーパーに入り、商品を選んで購入するまでの買い物ができない。
対象児のプロフィール[HELP]特別支援学級4年生、男児、自閉症  
WISC-3(8歳時に実施)FIQ=52 VIQ=47 PIQ=66

その他の特徴
集団の場で、一斉指導されたときの言語理解が難しい。
日頃は、担任に絵や文字を使って望ましい行動や指導をされている。
間違いを正されることややり直しをされることで情緒が不安定になりやすい。
指導者の役割と人数[HELP]担任
長期目標[HELP]一人で家から徒歩15分ぐらいのスーパーまで買い物に行き、事故を起こすことなく家に帰ってくることができる。
短期目標[HELP]教師と学校から徒歩10分ぐらいのスーパーまで買い物に行き、事故を起こすことなく学校に帰ってくることができる。
事例に関する情報[HELP]今まで、保護者か教師と一緒に校外を歩いていたため、交差点の安全は確保されており、安全な交差点の渡り方を指導されていない。
今まで、買い物学習は年に1,2回だったため、本児が買い物行動を習得するまでの時間や機会がなかった。
数の大小やたしざん・引き算などは3年生になるまでに理解できていたが、商品の購入するためのお金の払い方は理解できていなかった。
想定される解決策[HELP]安全な交差点の渡り方を課題分析をもとに構成要素に分け、本児が理解しやすいように絵や文字で教えから、毎日、単位行動ができているかチェックする。行動ができていたら言語賞賛やハイタッチで強化をはかる。行動ができていなかったら、モデリングや言語プロンプトをしながらやり直しをする。

スーパーに入り、商品を選んで購入するまでの行動を課題分析をもとに構成要素に分け、本児が理解しやすいように絵や文字で教えから、週に1回、学校の教室でロールプレイングをしながら単位行動ができているかチェックする。行動ができていたら言語賞賛やハイタッチで強化をはかる。行動ができていなかったら、モデリングや言語プロンプトをしながらやり直しをする。

週に1回、教師と一緒に近くのスーパーに行き、行動ができているかチェックする。行動ができていたら言語賞賛やハイタッチで強化をはかる。行動ができていなかったら、モデリングや言語プロンプトをしながらやり直しをする。
指導場面[HELP]学校から家までの帰り道。
教室。
学校からスーパーまでの道。
スーパー。
指導手続き[HELP]指導 1 「事故を起こすことなく学校から家まで帰る」に対する 課題分析を用いた指導(2008年9/1〜)
標的行動に対する課題分析を行い、本児が帰る前に望ましい行動を提示し、順行連鎖法で指導を行った。
横断歩道の渡り方は正しくできていた。
絵を描いて横断歩道での安全確認行動の理解を進めた。
毎日、一緒に登下校をして課題ができたかどうかチェックした。
モデリングなどのプロンプトを行いながら課題ができるまで指導をした。
できるようになれば、本児との距離を離して観察をした。

指導 2  「教室で担任と買い物のロールプレイングをする」に対する課題分析を用いた指導(2008年1/5〜現在)
標的行動に対する課題分析を行い、順行連鎖法で指導を行った。
一週間に2セッション、指導をした。
【ルール内容】
1.じゃんけんでお店役かお客さん役かを決める。
2.お客さん役は財布を持ち、お店役のところまで行き、商品を買って机まで戻る。
3.一つの役割を5回すると交代する。
4.モデリングなどのプロンプトを行いながら課題ができるまで指導をした。

指導 3  「教師と学校から徒歩10分ぐらいのスーパーまで買い物に行き、事故を起こすことなく学校に帰ってくる」に対する 課題分析を用いた指導(2009年1/6〜現在)
ターゲット行動に対する課題分析を行い、順行連鎖法で指導を行った。
1週間に1セッション実施。
【方法】
買い物リスト表、財布を持って職員室の先生に「セブンに行ってきます。」と伝える。
教師は少し離れたところで子どもの様子を観察する。
商品を買って学校に帰ると職員室の先生に「セブンから帰ってきました。」と報告する。


利用可能な好子[HELP]担任による言語賞賛。
ハイタッチ。
記録の取り方[HELP]指導3
表1 横軸:行動をチェックした実施日 縦軸:単位行動 
結果[HELP]下位行動分析を行った指導は、成功体験を多く積ませることができ、新しい課題への移行もスムーズにできた。
課題分析と順行連鎖法を用いた指導は、本児への指導を統一にでき、スキルの習得が早くできた。
考察[HELP]今後、出発地点を学校から家に変える、買う商品を野菜や飲み物にする、スーパーを変えるなどの般化を行えるための指導が必要である。
現段階では、自分で商品を見つけることができているが、商品が見つからない時や商品が売り切れている時などにどのように行動すればいいのか学ぶことが必要である。
この介入が本児の他の行動に応用できるかは検証が必要である。

記入日時 2010/03/27/16:34:20

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