事例担当者のイニシャル[HELP] | ND
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事例研究のタイトル[HELP] | 特別支援学級のクラスマネジメントにトークンシステムを導入した教育的行動介入の効果
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対象児のプロフィール[HELP] | 性別 学年 診断名 IQ A児 男 5 自閉症 56 (VIQ=53,PIQ=68) B児 男 5 自閉症 57 (VIQ=76,PIQ=46) C児 男 5 自閉症 62 (VIQ=75,PIQ=55) D児 男 4 自閉症 51 (VIQ=55,PIQ=57) E児 男 4 ADHD 83 (VIQ=97,PIQ=71) F児 男 3 自閉症 68(VIQ=76,PIQ=65) G児 女 3 知的障害 46(VIQ=50,PIQ=53) H児 女 3 知的障害 54(VIQ=52,PIQ=65) I児 男 2 自閉症 53 (VIQ=52,PIQ=64) J児 男 2 診断名なし 101(VIQ=103,PIQ=105) K児 男 1 アスペルガー症候群
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指導者の役割と人数[HELP] | T1 行動の記録、強化、買い物行動の支援、両替の支援 T2 行動の記録、強化、買い物行動の支援、両替の支援 T3 強化、買い物行動の支援、両替の支援
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長期目標[HELP] | チャイムが鳴って1分以内に席に座る。
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標的行動(増やしたい行動)[HELP] | チャイムが鳴って1分以内に席に座る。
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標的行動を取り上げる意義[HELP] | チャイムが鳴っても遊びから帰ってこなかったり、話を続けている児童が多く、毎時間、指導が必要であった。 開始時間を守ることは社会的に必要なスキルと考えた。
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問題の推定原因[HELP] | 遊びが楽しいから続けてしまう。 遊びが終わってしまうのでなかなかやめられない。 席に座っても課題しかない。(強化されない。)
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想定される解決策[HELP] | 席に座ったときに強化する。
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指導場面[HELP] | 教室1 教室2
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指導手続き[HELP] | 【介入1】 朝の会にチャイムが鳴ったら席に座ることを指導する。 児童が席に座ると同時に課題を渡す。
【介入2】 朝の会にチャイムが鳴ったら席に座ると10円をあげることを伝える。 児童が席に座ると同時に10円を渡し言語賞賛をする。 貯まった10円と50円、100円、1000円と交換をする両替時間を設ける。 貯まったお金と商品(おもちゃ、シール、活動券)を購入する販売時間を設ける。
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利用可能な好子[HELP] | 支援学級専用の紙幣 おもちゃ シール 活動券
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教材教具など[HELP] | 支援学級専用の紙幣 おもちゃ シール 遊具
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記録の取り方[HELP] | T1,T2が記録をとる。 チャイムが鳴ると同時にタイマーで1分間を計測。 席に座っている児童をチェックする。
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指導期間と達成基準[HELP] | BL期(指示なし) 10月18日〜10月29日 介入1期(言語指示) 11月 1日〜11月12日 介入2期(トークンエコノミー) 11月15日〜12月22日 冬休み後(トークンエコノミー) 1月11日〜 2月25日
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結果[HELP] | ・介入1期の言語指示だけでほとんどの児童で効果が見られなかった。 ・介入2期でトークンエコノミーと言語指示を用いることで、全ての児童で効果が見られた。 ・トークンに紙幣を用いることで、両替の意味が分かるようになった児童がでてきた。 ・介入2期開始の頃は、販売時間になると紙幣を使い切っていた児童も、徐々に紙幣を貯めるようになり、紙幣を貯めることが好子となっていった。 ・冬休み後も行動を起こすことが維持されていた。 ・チャイムが鳴ると同時に掃除を開始するようになっていることから、チャイムの音と同時に行動を起こす習慣が身についていることが分かる。
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考察[HELP] | ・学級全体で共通の標的行動とトークンを用いることについて →近くの児童の行動がきっかけになったり、声かけをしたりすることで行動が引き出された。 →行動の起こる確率が70%台の児童もおり、全ての児童に対して高い効果を示したとは言い難い。 ・トークンに紙幣を用いることについて →紙幣を貯める喜びや紙幣の価値を学ぶことに有効。
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