201214



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事例担当者のイニシャル[HELP]
事例研究のタイトル[HELP]小学部低学年の自閉症児が裏返しになった服をことばかけで裏返すための支援
事例の概要[HELP]裏返しになったままの服を着る
対象児のプロフィール[HELP]特別支援学校小学部2年生 知的障害,自閉症 男児 
PEP-R 総合発達年齢:1歳4ヶ月(平成23年9月)
その他の特徴:
・表出言語はなし
・教員の簡単なことばでの指示(かばん,着替えなど)や指さしなどを手がかりにして活動することができる
指導者の役割と人数[HELP]T(担任)1名
長期目標[HELP]裏返しになった服を一人で裏返すことができる。
短期目標[HELP]裏返しになった服(ポロシャツ・ズボン)をことばかけで裏返すことができる。
標的行動(増やしたい行動)[HELP]裏返しになった服(ポロシャツ・ズボン)を裏返す
標的行動を取り上げる意義[HELP] 4月からの指導で,目印(ボタン)を手がかりにして服の前後を間違えずに着たり,制服のボタンをはずしたりかけたりすることができるようになりつつあり,一人で着替えられることが多くなった。
 しかし,裏返しになった服を着て出てくることが度々あり,もう一度着替えコーナーに促し,着替え直しをすることがあった。
 服を裏返す行動を身につけ,服を一人で裏返し、最初から最後まで一人で着替えられるようになることをねらう。
事例に関する情報[HELP]服以外にも、靴下も裏返ったまま履く
問題の推定原因[HELP]服の表裏が分からない
裏返す行動が身についていない
般化を狙う場面[HELP]担当者以外の人
家庭
日常生活の指導の時間以外の時間
指導場面[HELP]日常生活の指導の時間
教室の着替えコーナー
指導手続き[HELP]【ベースライン】
(1)登校後の着替えで,脱いで裏返しになったままの服をロッカーに入れる。
(2)下校前の着替えで,ロッカーから裏返しになったままの服を取り出し,着る。
(3)裏返しになった服を着たDさんを,身体的ガイダンスをして着替えコーナーに行くように促す。
(4)裏返しになった服を脱ぐように身体的ガイダンスをして促す。
(5)脱いだ服をもう一度着るように身体的ガイダンスをして促す。

【指導1:ことばかけ+身体的ガイダンス】
(1)着替え(登校後)を近くで見守る。
(2)服を脱いだときに「裏返す」とことばかけをする。
(3)ことばかけで裏返す行動が見られない場合は,「裏返す」とことばかけをしながらDさんの前に裏返す部分の服を差し出す。
(4)それでも裏返す行動が見られない場合は,「裏返す」とことばかけをしながら身体的ガイダンスをして一緒に裏返す。
(5)裏返した服を身体的ガイダンスをしてハンガーに一緒にかける。

【指導2:ことばかけ+服の差し出し】
(1)着替え(登校後)を近くで見守る。
(2)服を脱いだときに「裏返す」とことばかけをする。
(3)ことばかけで裏返す行動が見られない場合は,「裏返す」とことばかけをしながらDさんの前に裏返す部分の服を差し出す。
(4)裏返した服を身体的ガイダンスをしてハンガーに一緒にかける。

【指導3:ことばかけ】
(1)着替え(登校後)を近くで見守る。
(2)服を脱いだときに「裏返す」とことばかけをする。
(3)裏返した服を身体的ガイダンスをしてハンガーに一緒にかける。
利用可能な好子[HELP]賞賛
記録の取り方[HELP]指導場面において必要であったプロンプトを記録
指導期間と達成基準[HELP]指導期間:2012/11/12〜2012/12/12
達成基準:裏返しになった服をことばかけで裏返すことができた日が連続で5日続いたとき
結果[HELP]11月12日に指導を開始した。
指導6日目で裏返す行動を一人で行うことができるようになった。
指導10日目で,「裏返す」のことばかけで服を裏返すことができた。
指導17日目でことばかけがなくても自分から服を裏返すことができた。
考察[HELP] ポロシャツは裏返す部分が分かりにくいようで,裏返す必要のない部分も裏返すなどの様子が見られた。服を裏返す行動は身についたものの,服の表裏の区別は難しいようである。
今後は,日常生活の時間において,ことばかけがなくても一人で正しく裏返すことができるように登校後の着替えの指導を継続して行ったり,服が裏返らないように脱ぐスキルの指導を行ったりすることが必要であると考える。また,並行して課題別の学習の時間においても,服の表裏の概念を促す指導が必要であると考える。

記入日時 2013/03/11/16:38:42

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