201315
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事例担当者のイニシャル
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H.K
事例研究のタイトル
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中学部3年生自閉症児が一人で活動する時間を増やす事例〜対人への不適切行動を減らすために〜
事例の概要
[HELP]
A児は,家庭・学校・地域のどの場面においても,他人との関わりを過剰に求めるあまり,自分の要求が通らないとき,相手の反応が自分の求めているものと違うときに,不適切な行動(にらむ,指立て,つばはき,ちょっかいをだす,排泄,性的な不適切な行動,物を投げる,暴言,暴力)をとることが多い。
学校では,すべての不適切な行動に一度にアプローチすることは,本人への負荷が高いと考え,まず暴力のみにアプローチをはじめた。暴力をすると別室に行くというルールを設定したことで暴力は減った。次に,暴言に対してアプローチをするためにルール表に付け加えた。衝動性が高いので,暴言に関しては猶予を与えるためにチェックが3つたまると一人での休憩部屋にいくルールとした。暴言も減ってきたが、ルール表にチェックがはいることが刺激となり不適切な行動を誘発することもしばしばあった。
学習場面でも人と話すことや注目を得るためにちょっかいを出すことあったので,学習場面では一人で静かに学習することを指導した。学習をがんばったあとの休憩では,A児が求めるとき(ほとんどずっと)は,話につきあっていた。その休憩においても不適切行動が出ることが多かった。
対象児のプロフィール
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支援学校中学部3年生、男子、自閉症、知的障害、注意欠陥多動性障害(ADHD)
WISC−IV:IQ44
その他の特徴:
・指示されたときや嫌なことがある時、否定的な反応、疲れている時等には、すぐに攻撃的な行動が出る。
・人と関わることが大好きで衝動性が高く、常に動いており、人と関わっているうちに不適切な行動がつい出てしまうことが多い。
・地域で生活しており、地域でもトラブルが多い。
指導者の役割と人数
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指導者A:HK(担任)
指導者B:IA(教科担任)
指導者C:HA(教科担任)
指導者D:TA(教科担任)
指導者D:TS(教科担任)
以上5名
長期目標
[HELP]
・卒業後,施設入所することができる。
・不適切な行動をとることなく,家庭・学校・地域で生活を送ることができる。
短期目標
[HELP]
・担任以外の指導者の集団の中での学習場面でも,不適切な行動がなく一人で活動する時間が増える。
・複数名が在籍する教室で,休み時間も一人で休憩する時間が増える。
標的行動(増やしたい行動)
[HELP]
一人の学習スペースで,休憩と課題で一人で過ごすトータル時間を増やす
標的行動(減らしたい行動)
[HELP]
一人の学習スペースで,暴力、暴言、その他不適切行動を減らす
標的行動を取り上げる意義
[HELP]
A児は,人と関わりが好きで,過剰に人との関わりを求めてしまう。自分の要求が通らないときなどに不適切な行動をとってしまう。学校では,友達とのトラブルや教員への暴言・暴力に至ることがある。帰宅後、すぐに虫取り網を持ち地域をウロウロすることが多く,地域の人ともトラブルを起こしてしまうことがある。人との適切な関わりを学習する前に,一人で活動や一人で休憩する学習を積み上げたいと考えている。
問題の推定原因
[HELP]
1.集団と関わる授業が多いから
2.多くの人と関わる時間があるから
3.Aが話してきた時に反応をしているから
4.活動中に人が通るから
5.相手が自分の想像していた反応をしてくれないから
6.要求が通らない時があるから
7.担当している教員によってトークン表の基準が違うから
8.一人でできない活動内容があったから
9.担当している教員との距離が近いから
10.言葉での指示が多いから
11. 人と関わりたいから
12.人と話がしたいから
13.疲れているから
想定される解決策
[HELP]
1.集団の授業に参加するのをやめ、個別で活動する。
2.4.人が通らない環境を作る。
3.5.話しかけてきた時にことばで返さない。「人と話してはいけないルール」を設定する。
6.7.要求が通るときと通らないときの差をなくす。明確なルール。
8.一人でできる簡単な課題を準備する。
9.教員が距離をとれる環境。一人でできる活動内容。
10.指示がなくてもできる環境、スケジュール、活動を用意する。
選択した原因と解決策
[HELP]
1.集団と関わる授業が多いから
2.多くの人と関わる時間があるから
3.Aが話してきた時に反応をしているから
4.活動中に人が通るから
8.一人でできない活動内容があったから
9.担当している教員との距離が近いから
10.言葉での指示が多いから
1.集団の授業に参加するのをやめ、個別で活動する。
2.4.人が通らない環境を作る。
3.5.話しかけてきた時は視線を合わさず無反応。
8.一人でできる簡単な課題を準備する。
9.教員が距離をとれる環境。一人でできる活動内容。
10.指示がなくてもできる環境、スケジュール、活動を用意する。
般化を狙う場面
[HELP]
指導者5名以外の教員
指導場面
[HELP]
学校生活全般
指導手続き
[HELP]
・四人の教室から一人の教室へ変更する。
・集団の授業に参加することをやめ、一日の活動を自立課題、休憩、虫取りのみとする。
・Aが話しかけてきたときに、反応しないことを全教員に周知する。
・暴力行為(殴る、蹴る、人につばをはく、物を投げるなど)があったときは、複数の男性教員がカ ームダウンの部屋に誘導する。
〈指導開始日〉
1 教室、学習内容、一日の流れ、「人と話せないルール」、人に話しかけても反応がないこと、虫 取りのルールを口頭で説明する。
2 トランジッションカードを手渡し、次の活動を指さしをする。
3 そのまま次の活動をした場合は、2〜3m離れた場所で見守る。
もし、次の活動に移れない場合は、トランジッションカードをもう一度手渡し、次の活動を指さ しする。トランジッションカードを受け取らない場合は、目の前にトランジッションカードを置 き、離れて見守る。Aが話しかけてきたときは、視線を合わさず距離を置く。
4 Aが課題を完成させ報告してきたときは、課題を確認してできている場合は、ハイタッチをしな がら褒めたあと、お菓子箱を渡す。
5 お菓子箱についているトランジッションカードを指さす。
6 休憩コーナーに入ったら、距離を置く。Aが話しかけてきたときは、視線を合わさず距離を見え ない位置に移動する。
利用可能な好子
[HELP]
ボディタッチ、褒め言葉、食べ物全般(お菓子、うどん)、手紙、おもちゃ(車等)、図鑑、虫取り、魚釣り、鳥狩り、DVD、野菜の収穫
教材教具など
[HELP]
一人の教室、スケジュール、一人でできる課題、褒め言葉、お菓子、DVD
記録の取り方
[HELP]
(休憩と課題で一人で過ごすトータル時間を増やす)
一人で課題をした時間と一人で休憩をした時間の合計
(暴力、暴言、その他不適切行動を減らす)
不適切行動があった回数/一日あたり
FILE
305_301_1.ppt
記入日時
2014/01/31/19:40:47
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