200729



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事例担当者のイニシャル[HELP]YE
事例研究のタイトル[HELP]ペットボトルとふたの弁別を行う
事例の概要[HELP]本児は物を注視することが苦手であり、指さしや声かけによって少し目線がいく程度である。動作は、一連の動きで覚えるほうがわかりやすいようである。
対象児のプロフィール[HELP]Nくん。小5男児。自閉症。SM社会能力検査 1歳6ヶ月(H19,9,25)
トランジッションでは具体物提示だが、確実ではない。物でなく、動きで活動を覚えている。他動気味で集中が持続しない。行動のほとんどに声かけなども含めて、介助が必要である。
自分の興味のあること、好きなこと(食べること)に関しての興味は強く、自動販売機にお金を入れることができたりする。

指導者の役割と人数[HELP]学級担任2名のTT(クラスは同年齢児童5名)
長期目標[HELP]ペットボトルのふたを開けて、本体とふたを弁別する。
短期目標[HELP]教師が提示したペットボトルとふたを弁別する。
step1:入れるケースの大きさが違う条件(ペットボトルにふたをしようとするので、入れることを覚えるため導入。達成基準なし。)
step2:入れるケースの大きさが同じ条件
標的行動を取り上げる意義[HELP]社会的に有益な内容であり、ひとりでできる行動を増やすことにつながる。
事例に関する情報[HELP]昨年、牛乳パックとスプーンの具体物マッチングをおこなったが、マッチングの意味(求められている意味)がわからず、教師の指さしを見て手に取った物を置いていた。
本児がシンボルカラーの黄色を分かっているような様子が見られたので、昨年の終わり頃から、赤と黄色の色マッチングを行ったが、同じ結果になってしまった。
奥田先生のアドバイスをうけて、「スプーンとビーズの弁別」「スポンジと歯ブラシの弁別」を行ったところ、形に着目することができ、弁別することができた。
指導場面[HELP]課題学習(対面課題) 教室の対面課題のコーナー
指導手続き[HELP]1.分類して入れるケースを本児の左右に1つずつ置いておく。
2.ケースの間にペットボトルの本体とふたを交互に提示していく。
3.ペットボトル(ふた)を提示すると同時に「入れる。」と声かけする。
(1つめはケースを指さしして、入れるようにし、記録に入れない。)
4.正しく入れることができた場合は「そう!」とほめる。
  間違って入れた場合は「ブー。」と言って、正しいケースを指さして入れるよう促す。
5.各6つずつ入れたら終了とする。

教材教具など[HELP]ペットボトル(500ミリリットル)の本体6つ
ふた6つ
弁別して入れるケース2個
記録の取り方[HELP]声かけ・・・2点(声かけなくできた場合も2点とする)
声かけ・指さし・・・1点
身体的プロンプト(手を取って誘導する、など)・・・0点

指導期間と達成基準[HELP]12月11日〜2月29日

教師の声かけのみで、90%の確率で正しく分類することが3回連続(1回で9個以上)できた場合(18点以上が3回連続)を達成とする。
結果[HELP]・指導開始当初は、ペットボトルにふたをしようとする動きが見られた。「入れる。」という声かけで、ケースに入れた後も、再び手に取ってふたをしようとしていた。
・分ける、ということをわかりやすく示すため、12月13日から、ケースの大きさを変えて提示するようにした。ケースを変えて5日目ぐらいから、ふたをしようとする動作はなくなり、指さしでケースに入れることができるようになってきた。
・1月17日からはケースの大きさを同じにして指導を行った。(step2)時々入れ間違うことはあるが、課題の内容を理解し、分類ができていた。
・1月30日に目標を達成したが、2月4日に再びペットボトルにふたをしようとする動作が見られるようになった。ケースを指さしすることで、正しく入れることができ、2月8日にはふたをする動作はなくなった。
・2月13日からランダムな提示を行っているが、正しく入れることができている。
・各5個を正しく分類することは、まだ難しく、1,2個のケアレスミスがある状態である。
考察[HELP]・教師が提示したペットボトルとふたを弁別することは、ほぼできるようになってきている。ケースの中を確認して入れる様子が見られることから、求められている内容がわかっていると思われる。
・型はめのような分類は苦手であるが、具体物を分ける分類は手順が理解できるとできるようになると考えられる。
・具体物も似たような物ではなく、形の違いが判りやすいもの、1つだけ入れるのではなく何度も入れる作業があるものがよいことがわかった。
・今後は長期目標にある「ペットボトルのふたを開けて、本体とふたを弁別する」ことにつなげていけるよう、指導を継続していきたい。


データとグラフ:第一系列のタイトル: step1
Intervention1: 指導手続き1  
データとグラフ:第二系列のタイトル: step2
Intervention2: 指導手続き2  
記入日時 2007/11/14/23:45:05

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