200734



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事例担当者のイニシャル[HELP]y,h
事例研究のタイトル[HELP]登校時のカバンの片付けが一人でできる
事例の概要[HELP]登校時のカバンの片付けの時に声かけや、指さし、身体的ガイダンスなど頻繁に必要としている。少しでも自発的におこなってほしいと考えた。
対象児のプロフィール[HELP]HM。特別支援学校 小学部2年。自閉症。
太田のステージ 1―3
遠城寺式・乳幼児分析的発達検査 
移動運動3:0〜3:4 
手の運動3:4〜3:8            
基本的生活習慣2:6〜2:9          
対人関係1:6〜1:9 
発語1:4〜1:6    
言語理解1:0〜1:2

言葉による指示は理解しにくい。
指導者の役割と人数[HELP]指導者A(担任)
指導者B(担任)
指導者C(担任)
指導者D Y・H (補助)
長期目標[HELP]教室に担任がいれば、登校時のカバンの片付けが一人でできる。
短期目標[HELP]登校時のカバンの片付けが2回以内のプロンプトで行える。
標的行動(増やしたい行動)[HELP]カバンの所にきたら自分から荷物を取り出す。
標的行動(減らしたい行動)[HELP]荷物を持ったまま教室内の気になるところへ行く。
事例に関する情報[HELP]・カバンの中の荷物は、連絡帳・着替え袋1(包み)・水筒・タオル・給食袋・着替え袋2の 6種類
・机に戻ったあとは、自分の机の周りを回ったりするなどしていることが多い。自分からリュックの中身を取り出すことは少なく、ほとんどの場合指さすという指示を必要としている。
・タオル、水筒、連絡帳、着替え1(包み)は、カバンから取り出した後指示なしで、所定の場所において戻ってくることが多い。(タオルはフック、水筒と着替え1はかご、連絡帳は状差し状の入れ物)
・巾着状の袋(着替え2と給食袋)はくるくる回して遊ぶことがよくみられる。
問題の推定原因[HELP]1.荷物整理のさいの移動距離が長いから。
2.荷物をしまう場所が教室のあちこちに散らばっているから。
3.気になるモノが目にはいるから。
想定される解決策[HELP]1.荷物整理のさいの移動距離を短くする。
2.荷物をしまう場所を近くにまとめる。
3.気になるモノは目に入りにくいようにしておく。
選択した原因と解決策[HELP]原因 1.荷物整理のさいの移動距離が長いから。
   2.荷物をしまう場所が教室のあちこちに散らばっているから。
解決策1.荷物整理のさいの移動距離を短くする。
   2.荷物をしまう場所を近くにまとめる
般化を狙う場面[HELP](1)違う担任(2)帰りの荷物の片付け
指導場面[HELP]登校後の荷物整理の時間。
指導手続き[HELP]○教室のレイアウト、荷物整理の方法を変える。
STEP1
Y・Hが後方1〜2メートルで見守る。その場から離れようとしたときには、身体的ガイダンスを行い元の場所に戻す。机の前にいるときには、10秒ほど見守り、次の活動にかからない時に声を掛ける。
STEP2
担任が後方1〜2メートルで見守る。その場から離れようとしたときには、身体的ガイダンスを行い元の場所に戻す。机の前にいるときには、10秒ほど見守り、次の活動にかからない時に声を掛ける。
利用可能な好子[HELP]お絵かきをする、パソコンを見る、「そう」「ピンポーン」などの声かけ。
記録の取り方[HELP]荷物整理にかかった時間とプロンプトの数を測定する。
指導期間と達成基準[HELP]平成19年4月23日〜6月26日
(ベースラインの測定 4月23日〜5月11日)

・プロンプトの数が2回以内の日が5日続いたら達成とする。
結果[HELP]STEP1
指導当初に達成基準が曖昧だったため、基準を達成していないにもかかわらず次のステップにすすんでしまった。
STEP2
5日間で達成した。

グラフについては、添付ファイル(Mくんの荷物整理)を参照
考察[HELP]・STEP1では、教室のレイアウトと指導者が同時に変わってしまったため何が指導効果に影響を与えたのか分からなかった。
・STEP2では、基準が曖昧だったために指導が継続してしまった。6日目にプロンプトが3回になるなど数値が不安定である。達成基準については妥当でなかった可能性がある。7日連続してできたら達成とした方がよかったかもしれない。
・レイアウトが変わりあまり移動せずに荷物整理をするようになったことで、注意がそれることが減った。自発的に荷物を片付けるようになった。
・帰りの荷物整理では、プロンプトが全くなくても自発的に荷物を片付けることが増えている。
・刺激を取り除くだけでなく、多少刺激があっても自分から活動する力を育てていくことも今後は必要である。
・カバンのチャックを開けるときに声かけを必要とすることが多い。「カバンを置いたら自分からチャックを開ける」を標的行動にした支援が今後考えられる。

荷物整理に取りかかる
A:先行条件 B:行動 C:結果
朝の時間
カバンを机上に置いた後で
机の前に椅子あり
机のある壁にスケジュールの写真あり
先生の声かけあり
先生の声かけなし
カバンのチャックを開ける 中の荷物が見える(?)
椅子に座る(↓)
写真をながめる(↓)
先生の誉めことばなし(↓)

逸脱1 タオルを掛けた後、机に戻る
A:先行条件 B:行動 C:結果
タオル掛けの付近の机上におもちゃがあるのを見る
水道近くに好きなキャラクターのついたコップあり
教師の声かけあり
体を机の方に向けられる
机に戻る おもちゃを見る、触る(↓)
好きなキャラクターの絵を眺める(↓)
教師の誉め言葉なし(↓)

 逸脱2 机から違う場所(棚)に逸脱する。
A:先行条件 B:行動 C:結果
棚の中に本あり
先生が近くにいるとき
先生が近くにいないとき
気になることがあるとき
棚の所に行く 棚の本を眺める(↑)
先生の声かけあり(↓)
気になることが解消する(↑)
体を机に向けられる(↓)


Mくんの荷物整理
記入日時 2008/03/17/12:42:53

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