2003-23



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教師の声掛けによってカームダウンエリアに移動する
対象児のプロフィール
・プロフィール 高3男子 Y 自閉症
・諸検査の結果 Oのステージ \x{2162}-1
・自閉症の特性 → 自立活動班で決定後

指導者
N.H
M.M

長期目標
カームダウンエリアの利用ができる。

短期目標
教師の勧めを受け入れカームダウンエリアへ移動できる。

指導目標(標的行動とこれを選んだ理由)
指導目標
教師の声掛けによってカームダウンエリアに移動する。

標的行動
ソーシャルストーリーズ「S君」を読んで、同じ状況になったときに興奮せず図書室へ移動する。

標的行動を選択した理由
友人の気に入らない行動を見たり声を聞いたりしたときに、その場を離れていくことがいけないことと考えている。そうではなく、いやな状況を避けて良いことを理解させたい。

指導目標に関する対象児の実態(ベースライン)
指導目標に関する本児の実態
クラスにいる2名(S君、N君)の友人が気になり、大きな声が聞こえたり、集団行動がとれない様子を見たりするといらいらしてしまう。カームダウンエリアへ行くように勧めてもその場所を離れず、興奮状態になってしまう。

ベースライン
港事例、カームダウンエリアへ移動する。記録参照。
失敗事例。

般化場面
・教師が変わってもできる
・教室でなくてもできる
・N君に対してもできる

卒業後、通所施設での円滑な対人関係

指導場面
登校後の掃除から朝の会までの時間(約5分間)
学校生活全般

指導手続
・朝の会の前に、第4作業室で、「友達をみていらいらしたとき」について書かれたソーシャルストーリーズ「S君」を教師の前で音読する。
・友達を見ていらいらしたとき、教師の「図書室へ行きましょう」の声掛けに従って部屋を移動する。
・教師の「落ち着きましたか」の声掛けで「はい」「まだです」などと答え自分の気持ちを伝える。教師の「落ち着いた」の判断で一緒に元の場所へ戻る。

教材教具など
ソーシャルストーリーズ シート 後山作成
紙芝居形式 題名「S君」

達成基準
5回連続でカームダウンエリアへの移動ができたとき

記録の取り方(般化場面と指導場面)
指導場面での記録の取り方
学校生活全般で教師が声掛けした場面、時間、その時の反応を記録する。
友達を見ていらいらしたとき
○ 教師の声掛けでカームダウンエリアへ移動できた
声掛けがなくてもカームダウンエリアへの移動ができた
△ 2回以上の声掛けでカームダウンエリアへ移動できた
× 教師の声掛けを受け入れず移動できなかった

般化場面での記録の取り方
学校生活全般で担当教師以外の教師が声掛けした場面、時間、その時の反応を記録する。
友達を見ていらいらしたとき
○ 教師の声掛けでカームダウンエリアへ移動できた
  声掛けがなくてもカームダウンエリアへの移動ができた
△ 2回以上の声掛けでカームダウンエリアへ移動できた
× 教師の声掛けを受け入れず移動できなかった

指導期間
11月4日〜11月14日

結果
S君についてのソーシャルストーリーズは、その日から効果が現れた。Yは図書室(カームダウンエリア)へ行って本を読み、そのことを教師から褒められることに満足した。
しかし、N君に対しては、他の状況が全く同じであるにも関わらず、教師の声掛けにも態度を硬直させ動こうとしなかった。対象が変わると般化しなかった。(11月13・14日)

考察
文脈を捉えにくい生徒Yに対して、視覚に訴える紙芝居形式のソーシャルストーリーズは有効であった。
題名「S君」のソーシャルストーリーズは、S君に対して有効であったがN君には使えなかった。
新たに「N君」という題のソーシャルストーリーズを作り般化の検証を試みる予定である。


baseline: training: g1: g2: g3:
記入日時 2006/02/15/00:19:15  No.156
記入者 管理者  E-Mail

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