概 要 |
肥満傾向で手が前後に回らず自分で大便を拭くことが困難。前へ手を回す動きを身につけ、自立させたい。
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障害の特性 |
性格は温厚で素直に活動に取り組むことができる 肥満のため体の動きに制限がある 中間の動きが特に苦手である
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短期目標 |
右手を前に回して、おしりに手が届くようになる
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指導目標(標的行動とこれを選んだ理由) |
ズボンのお尻周辺につけた洗濯ばさみやマジックテープを取る(躯体ひねりにより手を後方にやる動きを覚える)
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指導目標に関する対象児の実態(ベースライン) |
開脚姿勢の保持が困難なため自分でティッシュで拭くことができないので、トイレにはその都度大人がついていき大便後の処理を行っている
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指導手続 |
《指導手続き1》『ズボンにつけた洗濯ばさみをとる』 1教室の後ろの棚に両手をつく 2右手を後ろにやり、お尻についた洗濯ばさみをとる 3取った洗濯ばさみを台紙に挟む 4台紙を教師に見せる 5教師とボール遊びをする
《指導手続き2》『ズボンにつけたマジックテープをはがす』 1マジックテープ付きズボンを履く 2マジックテープをはがす 3はがしたものを台紙に貼る(5回繰り返し) 4台紙を教師に見せる 5教師とボール遊びをする
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教材教具など |
《指導手続き1》 洗濯ばさみ、ボール 台紙(1→2→3→4→5→ボール!と書いてある)
《指導手続き2》 マジックテープ付き短パン、フェルト製の小物、ボール 台紙(指導手続き1と同じもの)
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記録の取り方(般化場面と指導場面) |
援助なし○2点 援助あり(洗濯ばさみ、マジックテープを教師が触って場所を知らせる)△1点 援助あり(手を取って身体プロンプト)×0点 実施せず−
グラフ下 第一系列のタイトル: Baseline: ベースライン Intervention1: 指導方法1洗濯ばさみをとる Intervention2: 指導方法2マジックテープをはがす Intervention3: 指導方法3 Intervention4: 指導方法4 第二系列のタイトル: Baseline: ベースライン Intervention1: 指導方法1 Intervention2: 指導方法2 Intervention3: 指導方法3 Intervention4: 指導方法4
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指導期間 |
《指導手続き1》9月2日〜 《指導手続き2》9月27日〜
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結果 |
1足を開くことが難しかったので、床に足型をつけた。 2足を開いて、片手を前(机)につくことによって、後ろに拭く方の手を回すより、前かがみになって前から拭くようにする方が良いということになり、次課題は前から洗濯ばさみをとるようにした。 3洗濯ばさみ取りでの体の動かし方がスムーズになり達成された。 4洗濯ばさみより取り難いマジックテープに課題を移したところ、以前にもまして開脚姿勢での体重保持が上達した。
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参考にした先行研究や事例など |
メモ 9月15日 宿泊学習時に大便に行く。 (様子)以前はすべて教師が拭いていたが、自分でやるように促したところ、足を開いて手を前につき拭こうとした。しかし、汚れ部分には届かず、最終的には教師が処理した。
9月30日・10月1日 学校で大便に行く。 (様子)中間の姿勢が上手になっているのでだいぶん拭けるようになってきた。しかしお尻の肉が固いので完全ではない。本人の意識は高い。次の取り出し学習で『ふき取る』ことを中心にやってみようと検討中。
10月15日 学校で大便に行く。 (様子)前回よりも体の動きがスムーズで上手に拭けるようになってきた。
10月26日 学校で大便に行く。 (様子)声かけをしなくても自分で拭く。教師の支援なく拭くことができた。 11月1日 学校で大便に行く。 (様子)少し便が緩かったこともあり、教師が援助した。前から拭くように練習してきたが、本人が後ろに手を回そうとするようだ。前からに徹底するべきか、どちらからでも拭けるようにするべきか。クラスで検討中。
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指導1お尻についた洗濯ばさみをとる
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A:先行条件 |
B:行動 |
C:結果 |
洗濯ばさみをかがんで取る |
洗濯ばさみを台紙にはさむ(5回) |
教師とボール遊びができる |
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指導2マジックテープはがし
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A:先行条件 |
B:行動 |
C:結果 |
マジックテープの付いた短パンを履く |
マジックテープの小物をとり台紙にとめる(5回) |
教師とボール遊びができる |
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記入日時 2006/02/24/11:53:13
No.213
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