200602



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家で歯磨きカードを使って歯を磨く指導
対象児のプロフィール
小学3年
男児
自閉症

諸検査結果
S-M社会生活能力検査:2歳10ヶ月(H18.2)

指導者
ym

長期目標
歯磨きカードの手順に従って母の10のカウントに合わせて歯を磨くことができる。

短期目標
寝る前に歯磨きカードの手順に従って母の10のカウントに合わせて歯を磨くことができる。

指導目標(標的行動とこれを選んだ理由)
モデリングビデオを見た後、歯磨きカードの手順に従い、母の10のカウントに合わせて手を動かし、歯を磨くことができる。

指導目標に関する対象児の実態(ベースライン)
学校生活において、給食後の歯磨きでは、カセットに吹き込まれた声(10カウント)に合わせて、自分で手順書カードをめくりながら、歯を磨くことができている。
この手順書カードは\x{2460}左下奥歯\x{2461}左上奥歯\x{2462}右下奥歯\x{2463}右上奥歯\x{2464}上前歯\x{2464}下前歯の6箇所を示しており、自分で磨いた後には、教師に仕上げ磨きをしてもらうように、最後に教師の写真カードを提示している。カセットに吹き込まれている10カウントに合わせて、各箇所を磨いた後、手順書は自分でめくるようにしている。
一方、家庭における歯磨きの実態は、学校で使用している手順書カードと同じものを使用しているが、歯磨きの時間になると辛そうな声を出したり、腕の動かし方が十分でなかったりして、自発的な歯磨き活動ができていないとのことであった。

般化場面
1)家での歯磨き(夜以外)
2)家での歯磨き(母以外の人と一緒に磨く)
3)ショートステイ先での歯磨き

指導場面
就寝前の歯磨き(母と一緒に)

指導手続
歯磨きの手順を以下の課題分析に表す。
1 居間にあるテレビの前に歯磨きセットがある前に座る。
2 歯ブラシを手に取る
3 写真に示すように左下奥歯に歯ブラシを添える
4 母のカウントに合わせて手を動かす
5 左上奥歯に歯ブラシを添えて、母のカウントに合わせて手を動かす
6 右下奥歯に歯ブラシを添えて、母のカウントに合わせて手を動かす
7 右上奥歯に歯ブラシを添えて、母のカウントに合わせて手を動かす
8 上前歯に歯ブラシを添えて、母のカウントに合わせて手を動かす
9 下前歯に歯ブラシを添えて、母のカウントに合わせて手を動かす
10 母に仕上げ磨きカードを手渡す


事前に歯ブラシと手順書の準備をし、モデリングビデオをセットする。母が「歯磨きするよ」の声かけをしてからモデリングビデオを見る。




教材教具など
モデリングビデオ
歯磨きセット
手順書カード

達成基準
点数評価(10点満点)で、9点以上が3日続いたら目標達成とする。

記録の取り方(般化場面と指導場面)
指導手続きで示した課題分析において、1〜10の各行動を、
一人でできる・・・1点
母の支援(声かけ、指差し、身体的プロンプト)があればできる・・・0点
とした。
9点以上である日が3日続いたら目標達成とする。

指導期間
7月22日〜7月30日

結果
指導開始3日間は、ベースラインとして、モデリングビデオなしで行った。モデリングビデオがないと、手の動かし方が十分でなく、母が手を添えて一緒に動かし磨いた。
そこで、7月25日からモデリングビデオを使用し、歯磨き前に見てから取り組むことにした。すると、母が手を添えなくても腕の動かし方が随分よくなったとのことであった。

考察
本児の場合、学校生活において、モデリングビデオはよく使用する。例えば、生活単元学習のカップスープ作りや音楽のリズムうちである。これらの活動から見ても、本児の場合、一連の流れが必要な活動については、モデリングビデオを見ることで、視覚的・聴覚的な手がかりを得て、望ましい行動が身につきやすいことがわかる。
しかし、学校の歯磨き指導においては、モデリングビデオを使用していなかった。それは、各磨く箇所うを示す手順書に従って、歯ブラシを添え、力が弱くても腕を動かしている様子がうかがえたからである。
今回、家庭で歯磨き指導を取り組む上で、母の「もっと腕を動かして磨いてほしい」といった要望が強く、手順書だけでは不十分であることがわかった。手順書は、磨く箇所を伝える要素は持っているが、静止画であるため、歯ブラシの動かす向きや力加減はわからない。
母との話し合いによって、モデリングビデオを使って歯磨きをすることで、学校でできていること以上のスキルを魅しつけることができたと考えられる。


第一系列のタイトル: 
Baseline: ベースライン   Intervention1: 指導手続き1   Intervention2: 指導手続き2   Intervention3: 指導手続き3   Intervention4: 指導手続き4  
第二系列のタイトル: 
Baseline: ベースライン   Intervention1: 指導手続き1   Intervention2: 指導手続き2   Intervention3: 指導手続き3   Intervention4: 指導手続き4  
記入日時 2006/08/27/16:06:43  No.278
記入者 ym  E-Mail

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