200641



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高等部生徒に遊びの選択の仕方を教える
概 要
行動がパターン化しやすく指示待ち傾向の強い自閉症生徒に対して、余暇の自発的選択行動を獲得させる指導

対象児のプロフィール
高等部生徒 自閉症

諸検査結果
太田のStage ステージ3−2
新版S-M社会生活能力検査 SA 5-1 (H18.4)

障害の特性
行動がパターン化しやすく、修正や予定の変更などが受け入れにくい
情報処理については、視覚優位

指導者
I.N

長期目標
休憩時間に、余暇行動を自発的に選択することができる。

短期目標
教師から提示された4種類の写真から余暇行動を選択することができる。

指導目標(標的行動とこれを選んだ理由)
step1 教師から提示された2種類(好き&そうでない)写真から好きなものを選ぶことができる。
step2 教師から提示されたstep1以外の2種類(好き&そうでない)写真から好きなものを選ぶことができる。
step3 教師から提示されたstep1&2の好きな写真から1つ選択することができる。

スケジュールの利用が定着し、教師からのトランジッションの指示をスムーズに受け入れたり、自発的なスケジュールの確認ができるようになってきたことを受け、手続きが重なる教師からの提示から自己選択ができるようにすることが指導がスムーズになると考えた。

指導目標に関する対象児の実態(ベースライン)
スケジュールの理解が定着するまでは、教師からの細かな指示が必要であったり、たとえ、次の活動が分かっていても、教師からのGOサインを必要とするなど、指示待ちの傾向が持続していた。
遊びの選択についても、スケジュールで決められた単独の内容に取り組んでいたこともあり、選択という場面はなく、決められたとおりルーティンで取り組んでいた。

般化場面
手続きを取る教師
学校外の場所(家庭や施設)

指導場面
朝の仕事、授業、課題、昼休み、帰りの準備等の終了後、

指導手続
教師が、先の活動が終了したことを確認し
(1)教師がトランジッションを指示
(2)生徒がスケジュールの確認をする
(3)教師が写真シートを提示する
(4)生徒が提示された写真シートから1つを指さす
(5)休憩時間が設定されたタイマーを手渡し休憩に入るように促す

(4)ができない場合は、身体的ガイダンスにより選択行動を人為的にとるようにする

教材教具など
写真シート
好きなマンガ、そうでない雑誌

達成基準
1日5回の施行で1回あたりの成功を1点とし、3点以上成功が3日間続けば、次のステップに入る。

記録の取り方(般化場面と指導場面)
達成基準にあるとおり,1回あたりの施行で成功すれば1点,失敗ならば0点とし,1日の総回数5回とする最高5点満点で集計する。

指導期間
平成19年2月23日〜3月2日

結果
step1については,成功するに至った。
当初は,提示された写真シートから選ぶということが理解できず,教師からの身体的ガイダンスを必要とした。
ただし,施行が続くことにより,徐々に選択の理解が高まり,失敗回数も減り成功できた。

考察
これまでのスケジュールの理解を高める指導の中で,休憩時には特定の余暇行動しか提示しなかったために,選択ということが理解できなかったことが考えられる。
ベースライン時及びstep1での身体的ガイダンスを行うことにより,提示された写真シートからどちらかを選ぶことにより,選んだ余暇行動がとれる,加えて,好きな方を選べば好きなマンガを読むことができることが理解できるようになったと考えられる。
これ以降,step2へ進み,自己選択・自発性を高められるようにしていきたいと思う。

高等部生徒に遊びの選択の仕方を教える
A:先行条件 B:行動 C:結果
教師から写真シートを提示された時 自分の好きなマンガを選ぶ
あまり好きでもないマンガを選ぶ
好きなマンガが読める(↑)
タイマーが鳴り終わるまで好きでもないマンガを読まなくてはいけない(↓)


第一系列のタイトル: step1 2種類の選択の結果
Baseline: ベースライン   Intervention1: step1   Intervention2: step2   Intervention3: step3   Intervention4:   
第二系列のタイトル: 
Baseline: ベースライン   Intervention1: 指導手続き1   Intervention2: 指導手続き2   Intervention3: 指導手続き3   Intervention4: 指導手続き4  
記入日時 2007/03/02/21:29:31  No.358
記入者 I.N  E-Mail

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