2005-51



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小学校低学年の自閉症児が儀式的行事に参加できるようにする
対象児のプロフィール
小学校 障害児学級在籍の児童

諸検査結果
太田のstage\x{2162}-2

障害の特性
コミュニケーション(自分の思いを伝えることが難しい)

指導者
障害児学級 副担任

長期目標
小学校の儀式的行事に静かに参加できる。

短期目標
始業式や終業式に落ち着いて参加できる。

指導目標(標的行動とこれを選んだ理由)
標的行動:始業式や終業式の各プログラムが終わる毎に、スケジュールノートにシールを貼る。

これを選んだ理由:対象児童は、学校生活において活動の見通しがもてなかったり、内容が理解できなかったりすると混乱することが多い。特に、全校児童が体育館に集まり行われる行事では、まわりの友達を叩いたり、押したりする問題行動がみられる。そこで、あらかじめプログラムで、何があるか、いつ終わるかを知らせることにより、落ち着いて参加できるようになればと考えた。また、終わったプログラムを自分で確認してシールを貼るという自立的な行動にもつなげていきたいと考えた。

指導目標に関する対象児の実態(ベースライン)
・儀式的行事の場面では、時間が長くなると声が出たり、近くの友達を叩いたり押したりすることが頻繁にみられる。
・言葉で制止しようとすると、走り出したりすることもある。
・プログラムの確認のためにシールを貼る行動は、未習得である。
・1日のスケジュール表を確認して終了した活動を線で消すことはできている。

般化場面
朝会

指導場面
終業式

指導手続
(1)スケジュールを書いたノートを用意する。
(2)プログラムが終わるごとにシールを貼らせる。
   (言語プロンプトと指差しプロンプト)
(3)プロンプトは徐々ににフェイドアウトする。


教材教具など
・スケジュールノート
・シール

記録の取り方(般化場面と指導場面)
(1)まわりの児童を叩いたかどうか。
(2)各項目ごとにシールが指示あり、指示なしで貼れたかどうかチエックする。

・各項目での反応を点数で表し合計点を出す。

  ◎3点 プロンプトなしでシールが貼れた。
  ○2点 プロンプトありでシールが貼れた。
  △1点 貼れない。

・全項目の合計点÷(3点×項目数)×100 で正反応率を出す。
 
 

指導期間
平成17年12月22日〜継続中

結果
(1)終業式と朝会で、友達を叩く行動はみられなかった。
(2)終業式では、各項目でプロンプトが必要だった。(正反応率67%)
(3)2月の朝会では、表彰の項目にプロンプトが必要だった。そのほかの項目では、プロンプトなしでシールを貼ることができた。(正反応率93%)


考察
・緊急的な「静かに参加する」という目標は達成されたが、「ただ静かにそこにいること」から「本当の意味のある参加のしかた」について考えていく必要がある。次のステップとして、本児が式そのものに注目でき、より主体的に参加できるような手だてを考えていきたい。

・プロンプトがなくても、自分でシールを貼れるようになってきたが、「終わりの意味」のシールであったはずが、本児にとっては「ご褒美シール」となっていた可能性もある。教材や指導手続きの見直しを行いたい。

A:先行条件 B:行動 C:結果
議事の進行を見て
   +
スケジュールのプログラムを見て
終わった項目にシールを貼る どこまで終わったかわかる(↑)

好きなシールが貼れる(↑)


第一系列のタイトル: 正反応率
Intervention1: 終業式   Generalization: 朝会  
第二系列のタイトル: 
Baseline: ベースライン   Intervention1: 指導手続き1   Intervention2: 指導手続き2   Intervention3: 指導手続き3   Intervention4: 指導手続き4  
記入日時 2005/12/20/10:23:12  No.82
記入者 FY  E-Mail

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