201039



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事例担当者のイニシャル[HELP]ym
事例研究のタイトル[HELP]小学部低学年の自閉症女児が、発表時に手を上げ、一定時間内に発言できるための指導
事例の概要[HELP]本児は内言語は多く、日常的な友だち同士との会話はスムーズにできる。
しかし、あらたまった場面での表出が苦手である。
排泄の予告について、本年度になってできるようになった。
対象児のプロフィール[HELP]A児(特別支援学校小学部2年女児)
自閉症 
WISC-3 IQ70(言語性IQ72 動作性IQ73)
指導者の役割と人数[HELP]指導者A(ym)
以上1名
長期目標[HELP]学部集団の中で、教師の発問に対して手を挙げ、回答や質問ができる。
短期目標[HELP]学級集団の中で、教師の発問に対して手を挙げ、回答や質問ができる。
標的行動(増やしたい行動)[HELP]対面課題の時間、手順書を見ながら、教師の発問に対して、手を挙げ、回答や質問ができる。
標的行動(減らしたい行動)[HELP]対面課題の時間、教師の発問に対して、手を挙げ、呼名された後、うつむく。
標的行動を取り上げる意義[HELP]特定の教師と1対1の学習場面で、自分の回答や考えを発表するロールプレイを行うことで、パターン化した成功経験を重ねる。それによって、自信を養い、小集団やさらには大集団の不特定多数の他者の前でも、自分の回答や考えを発表してみようといった意欲に結びつけたい。
事例に関する情報[HELP]学部集会の時に、「水曜日の予定は何でしょう?」の発問に対して、自発的に挙手をしたが、 いざ発言する場面になると、発言できなかった。
 
学級の生活単元学習時に、「質問がある人?」の発問に対して、自発的に挙手をしたが、 いざ発言する場面になると、発言できなかった。
問題の推定原因[HELP]1 質問したり答えたりするきっかけ、タイミングがつかめない
2 発問が難しすぎる
3 質問したり答えたりする方法がわからない
4 間違った質問や回答をするのが恥ずかしい(友だちにも見られているかも・・・)
5 黙っている教師が怖い、圧迫感がある 
想定される解決策[HELP]1 質問や回答しやすいきっかけを作る(ex.「質問はありますか?」と問いを入れる)
2 質問を必ず回答がはっきりした質問にする(ex.「AとB、どっちと思いますか?等、選択できる質問にする)
3 質問や回答の方法を示した手順書を示す
4 正しい質問や回答の仕方ができるような手がかりを示す
5-1楽しい雰囲気でできるようなクイズ形式の発問をする
5-2沈黙した時間を長くとらないように、発問後の時間を一定秒と決めておく
選択した原因と解決策[HELP]上記2、3、5-2
般化を狙う場面[HELP]日常生活の指導(朝の会)
特別活動(学部集会)
指導場面[HELP]自立活動の時間における指導(対面課題学習)
指導手続き[HELP](指導の手順)
1 対面課題学習場面において、学習前に手順書を教師と一緒に確認する
2 以下の手順で、教師とロールプレイを行う。
  答えがわかったとき、
  (1)教師が質問をしたり、「質問はありますか?」という
  (2)手を上げる
  (3)教師が呼名する
  (4)「Aです」と答えをいう
  (5)教師が回答をいう
 
  答えがわからないとき、
  (4)「Aはなんですか」「Bがわかりません」という
  (5)教師が回答をいう

(各手順での支援の方法)
(2)について、挙手をせずに回答した場合、手順書の(2)を指さす、もしくは挙手のモデルを示す
(4)について、本児の回答や質問を15秒待つ。15秒待っても出ない場合は、手順書の(4)を指さす
(5)について、うまくできた点(例えば挙手、回答、質問等)について賞賛する
利用可能な好子[HELP]言語賞賛(特に友だちがいる前での賞賛)
トークンエコノミーシステムにおけるポイント
教材教具など[HELP]発表の仕方カード
記録の取り方[HELP]5つの発問において、手順(2)と(4)について以下の通り、得点化する
 一人でできた・・・3
 教師の手順書への指さしあり・・・2
 教師のモデルあり・・・1
 教師のモデルがあってもできない・・・0
指導期間と達成基準[HELP]指導は11月4日より開始。
合計点が30点満点である日が2日間続いたときを目標達成とする。
結果[HELP]手順書を提示することで、指導開始日から自分で目視しながら確認していることが見られた。
指導開始2日間は、手順(2)(4)についても15秒以上かかることが見られ、教師の手順書への指さし支援が必要であった。
「発表できた」という経験が重なるごとに、挙手や発表までの時間が早くなってきた。
考察[HELP]手順書を机上に提示することによって、正しい発表の仕方を自分で確認できることで、教師の支援が減り、成功経験を体感することができた。
また、手順書を自分で確認する時間によって、時間の経過による緊張感を軽減することができた。
短時間に5回の学習経験(1回の学習機会につき5試行)が効果的であった。

A:先行条件 B:行動 C:結果
※ABC分析については、ppデータとして保存しているため、そちらを参照のこと。    

FILE 199_189_1.ppt
記録表とグラフ
FILE 199_189_2.ppt
ABC分析(before-after)
FILE 199_189_4.ppt
発表の仕方シート(手順書)
FILE 199_189_5.ppt
指導場面記録動画
FILE 199_189_6.ppt
般化場面記録動画
記入日時 2010/10/22/14:09:21

現行ログ/ [1]
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